Lotus Exige Sに一目惚れ?

本日は、妻を伴って(これが重要!)、少し遠くの(何故なら近くに無いもので)Lotus販売店に出掛けた。EliseかExigeに試乗させて貰う積りだったのだが、試乗は予約制ということで、来週末までお預け。しかし、展示車輌にExige Sがあったので、オヤヂ的には販売店訪問の成果は充分にあったと思っている。

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“Lotus”という、自動車レースで一世を風靡したイギリスの名門ブランドの名は以前から知っていた。しかし、市販車としては、オヤヂが欲しいと思うような車が無かった時代も長く、また最近ではかなりbackyard builder的な雰囲気が色濃かったりして、車の信頼性は元より、会社の信頼性を疑問視せざるを得ない気がして、結果的には避けて通っていたブランドだ。しかし、特にEliseは、1990年代の発売当初から気になる存在ではあった。

ところで、小型/中型車(セダン)としては、オヤヂにはこれ以上望みようがない位に「完璧」な高性能車であるAudi RS4を手に入れてからというもの、より小型・軽量で”気軽に乗れるクルマ”に、オヤヂは新たな興味を惹かれるようになった。その結果、Toyota Corolla Fielder, Mazda Demio, Peugeot 207 GT, Volkswagen Golf GT TSI, Fiat Grande Punto, Honda Fit等の試乗を繰り返してきた。その他に、Toyota Blade, Nissan Skyline Coupe, Maserati Quattroporte Automatic等(これらは、小型や軽量とは対極の概念が当て嵌まるクルマ達だが)にも乗ってみた。そこで得た結論は、どのクルマもいい点はあるが、決め手に欠ける、という月並みなものだった。

そこへ最近、そういえば、Lotusを見ていないな、とふと思った。で、Lotus販売店を訪れてみたという訳だ。そして非常に意外だったのは、事前の印象(先入観とも言う)では、アルミニウム+強化プラスチック製の玩具のようなクルマ、の筈がそうではなく、とてもしっかりした造りのクルマだったことだ。ドアを開け、運転席に座って、ドアを閉める。この簡単な動作で、そのクルマが好きか嫌いかのかなりの部分が決まってしまう、とオヤヂは特に最近強く思うようになったのだが、展示車のExige Sのドアは、驚くほどしっかりと、しかも厳かな重みを伴って、完璧に閉まった。加えて、何の飾り気も無い運転席に座ると、その薄っぺらで華奢に見えるシートの座り心地が実に良く、しかもドライビング・ポジションがピタリと決まるのだ。運転席が前後にスライドするのみで、他の調整は一切不能だが、それでもオヤヂにとっては、アウディが推奨する最良のドライビング・ポジションそのものに感じられた。(蛇足だが、助手席は前後の動きすらしない、完全固定席だ。)これにはもうイチコロだった。妻に、「寝室(にあるゲーム用運転席)と全く一緒だよ!」と感激を伝えると、大笑いされた。

Exige Sの運転席に座らせて貰っただけで、すっかりその魅力に取り憑かれたオヤヂは、思わず「これください!」と言い掛けてしまったのだが、そこで妻を同伴していて良かった(筈な)のは、購買意欲満々のオヤヂの心に、妻が「試乗してみないと本当にイイかどうかは判らないでしょ!」と少しブレーキを掛けてくれたことだ。その外にも、「プラスチックなのにぶつかっても壊れないの?(店員:壊れます。事故の際には基本的にパーツの全取替えが必要で、費用も嵩みます[= 平気で三桁もあり得る]ので、車両保険は必須です。)」「カーナビは付かないの?(店員:無言[暗に付くわけないだろ、と言いたげな表情])」「こんなに穴だらけの車体で、雨漏りはしないの?(店員:…します。洗車の際にも気遣いが必要ですし、タイヤのせいもあって雨天の運転はお勧めできません。)」等の、核心を衝いているからこそ笑える質問を矢継ぎ早に浴びせていた妻が、とても愛おしく思えた。

何はともあれ、今度の週末の試乗が本当に楽しみだ。「完璧だと思えるのは、付け足すものがなくなったときではなくもう何も取り去るものがなくなったときだ — アントワーヌ・ド・サンテグジュペリ」というコピーには、完全に賛同する。つい先日、Maserati Quattroporteを堪能したばかりなだけに、尚更そう思う。「これでもか!」の豪華仕様のクルマに乗っても、完璧には程遠いことがハッキリと理解できたから。

Lotus Exige Sに一目惚れ?」への2件のフィードバック

  1. 私もロータスに魅せられた一人です。6年ほど前、私が、沖縄でMR-Sに乗っていたとき前にロータスエーゼが、走っていてMR-Sではついて行けず。悔しい思いをした経験があり。内地に帰ったらロータスに乗ろうと決めていました。今年やっと内地に帰ることができ、ロータスのディラーに行きロータスエキシージSPP type72買ってしまいました。納車はまだですが楽しみです。

  2. Lotus Exige S PP type72のご購入、おめでとうございます。

    小さくて軽い高性能スポーツカーの存在意義は非常に大きいと今でも思っていますが、残念ながら小生は現在、Exigeも含めてLotusのクルマには全く魅力を感じなくなっておりますし、他のメーカーでも小生の心の琴線に触れる同クラス(排気量3L以下の小型軽量高性能スポーツ)のクルマは見当たらないので、畢竟”大型”のクルマでサーキット走行を楽しんでおりますし、Exige Sが手元に無いことに悔恨は致しておりません。

    Exige Sの購入を諦めた経緯は、2007年11月25日の当ブログに記載してありますので、ご参照ください。

    納車後(特に、小生同様サーキット走行を堪能された後に)、改めて貴兄のお話しを伺わせて戴けると幸いに存じます。

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