2011年初の「のんびり走行会」@エビス西サーキット

先月の東北関東大震災の直接の被災地である福島県では、我々の想像を遥かに超えた”被害”で、多くの方々が苦しんでいらっしゃるようだ。オヤヂと友人・知人達がいつもお世話になっており、今年も4月から11月まで毎月1回、丸1日の貸切専有走行を予約済みのエビスサーキットも例外ではなく、施設内のあちこちで地割れや土砂崩れが起き、その復旧作業が大変だったようであるし、風評で観光客/サーキット走行客が激減し、寂しい状況のようである。更に、オヤヂと仲間達にとって本当に残念且つ驚きであったのは、エビスサーキット(二本松市内)近くの岳温泉の老舗旅館である松渓苑が震災で廃業を余儀なくされてしまったことだ。120年の歴史を持つ老舗旅館の廃業は、NHKテレビを始めとして各種メディアで大きく取り上げられたようだが、我々もサーキット走行後に何度か宿泊して、老舗旅館ならではの落ち着いた雰囲気(と若女将の美しさ)に酔いしれた経験があるだけに、実にショッキングなニュースであった。

また、関東にあっても、震災の影響を免れ得ずに、様々な苦労を強いられている方々も稀ではない。特に、物流が滞ってしまった関係で、製造業に於いては原料が届かず、小売業に於いては商品が入荷しない、ということで何れも商売にならない等、俄かに会社の存続に関わる大問題へと発展しつつあるようだ。

そんな訳で、エビスサーキットの復旧が間に合うのかどうかや、果たして参加者が集まるのかどうか、またガソリン不足が解消するのかどうかなど、問題や不確定要素が山積していて、4月のエビスサーキット貸切専有走行会は、当初開催が危ぶまれれていた。実際、我々の仲間でも、会社経営が不安定になるかもしれない矢先に、サーキット走行どころではない、という方々も少なからず居た。しかし、こんな時だからこそ、元気にサーキットを走って憂さを晴らしたい、という仲間も数多く居たし、エビスサーキット・スタッフの方々の懸命の努力のお陰で、最も被害の大きかった西コースも、無事に走行可能な状態になり、本日、予定通り貸切専有走行を実施することができた。そして、蓋を開けてみると、「のんびり走行会」始まって以来の大盛況(参加[走行]人数12名)となったのであった。ご参加くださった皆様に、この場を借りて厚く御礼申上げます。

今回も、インストラクタにはモータージャーナリストの斎藤 聡 氏と、レーシングドライバの井尻 薫 氏をお迎えした。参加者には、お馴染みのメンバーである、Porsche 996 GT3のM氏、数ヶ月前のあの初々しい走りはどこへやら、ド迫力の漆黒のBMW M5と真紅のトミーカイラ・チューンドBMW 325iの2台を持ち込む張り切りようで、元気に走り回っていらっしゃったU氏、いつもの996 GT3ではなくMazda NA Roadsterで淡々と走り込まれたT氏の他に、サーキット初体験にも拘らず水を得た魚のように生き生きとした走りを披露してくださった方々もいらっしゃった。更には、今年のADE S6@フィンランドに同行なさったプロ・カメラマンのK氏は、いかにもクルマ好きなのが判るカリカリチューンドのS2000で現れて、熱い走りでインストラクタの度肝を抜いていた。また、いつもの如く、数あるコレクションの中でもお気に入りの1台であるR35 GT-Rで颯爽と現れたF氏は、圧倒的な速さを見せ付けてくださった。極めつけだったのは、F氏の所有の33 Fairlady Zを駆って、何故か打倒Porsche 997 GT3 RS (何を隠そう、オヤヂの事だ)に燃えていた(有)Brightning社長の嶋崎氏。車両の格の違いを、チューニング技術と運転技術でカバーするのにこの上も無い喜びを感ずるらしい嶋崎氏だが、腕の差が余りにも歴然としているオヤヂなんぞを相手にして、弱い者虐めをして悦に入るとは、大人気無いというか何というか。但し、今回に関しては、嶋崎氏のベストラップは1’07″フラット、オヤヂは1’06″957だったので、百分の4秒、オヤヂの勝ちだった:ガッハッハ、腕やチューニングでもどうしても埋められない差があっても良いじゃない?嶋崎氏は、楽しみは次回まで取っといてやる、なんて言ってたけど、例え100分の4秒だって、勝ちは勝ちだぜぃ :mrgreen:

ま、色々あったが、終始、参加者の方々の笑顔と、「楽しいですねぇ~」の言葉が絶えることなく丸1日の走行会を終えることができた事は、本当に有り難い限りである。来月もこの調子で頑張るぞ!

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