初秋のFISCOスポーツ走行(Gallardo LP560-4)

急に仕事がキャンセルになって終日暇だった今日、オヤヂはこれ幸いと富士スピードウェイ(FSW / FISCO)迄スポーツ走行に出向いた。先週は雨天だったので、予定していたLamborghini Gallardo LP560-4のリア・ブレーキ用導風ダクトに依る冷却効果の検証がきちんとできなかったので、薄曇の今日こそはしっかりとテスト走行を敢行したかったのだ。只、何しろ急な話なので、残念ながら一緒に走ってくれる仲間は見付からず、オヤヂは独り寂しくLP560-4をピットに駐めた。

公道走行可能な一般車の走行枠のうち、本日の最初は40分枠だったが、オヤヂは時間一杯走り続ける積りで、張り切って走り始めた。結果として、アウトラップとインラップを入れて21周(正味の”アタック”走行19周)したので、ラップ・タイムが2分そこそこのオヤヂとしては、文字通り枠を目一杯使い切ったことになるし、FSWの連続周回数・連続走行時間共に、自己最高記録である。お陰で、その1本の走行だけで疲れ切ってしまい、以降の走行はせずに、すごすごとサーキットを後にすることになったのだが…。

先週のフル・ウェット・コンディションとは異なり、本日はドライ・コンディション、しかも、晴天ではなくて薄曇で気温も20℃少々迄しか上がっておらず、勿論路面温度もさほど高くはなさそうだったので、タイムを狙うにはまずまずの条件だったと思う。しかし、完璧なコンディションとは言い難かった:のんびり周回する車両が意外に沢山いて、クリアラップが取れなかったのだ。特にオヤヂにしてみれば気が知れないのが、トヨタ・プリウスで、滅茶苦茶なライン(基本的には、常にコースの真ん中!?)をゆっくりと走り続ける輩だ。他人の走行を邪魔する”通せんぼ爺”になる為だけに走っているのか? 例えば、エコカーでエコ走りの練習をするのも悪くないと思うし、エコ耐久レースの類も最近は増えているようなので、実際に練習も必要なのかも知れない。しかし、サーキットを走る以上は、そのサーキットの最も効率よい走り方をきちんと学んで走るべきだろう。学んだことがないのなら、せめて学ぶ(=誰かの教えを請う)努力をすべきだ。滅茶苦茶なラインを走っていては効率を追求できる筈が無いし、第一サーキット走行の醍醐味が半減してしまうだろうと、オヤヂは思う。そして、他の走行車たちにとっては、邪魔で危険極まりない存在なだけだし。

だが、文句ばかり言っていても仕方ないので、我慢してとにかくオヤヂは走り続けた。コーナー毎に通せんぼ爺が居る感じで常に走り難く、2分2秒台や2分1秒台の不本意なラップが続く。10周目前後には多少空いて比較的走り易く感じた時もあったが、既に20分も全開走行を続けていたせいで、タイヤ温度/ブレーキ温度が上がり過ぎ、コーナリングの正確性が怪しくなる一方で、気ばかり焦ってタイムが伸びず、どうしてもラップタイムが2分を切れない。2、3周は2分10-12秒で周るクーリング・ラップを挟んでみたりしたものの、畢竟最後まで2分は切れなかった。本日のベストは2’00″143で、他にもほぼ2分フラットというのが数周あった。

今回タイムが出なかった原因の1つは、通せんぼ爺たちを別にすれば、Aコーナーのブレーキングが下手糞だったことである。7月に走った際にはもう少し巧く出来ていた筈なのだけれど、今回は先週のウェット・コンディションのイメージが頭に染み付いてしまっていたのか、不必要に減速し過ぎてしまっていた。走りながら自分でも、嗚呼ブレーキを掛け過ぎダナ、とは思っていたのだが、後でロガーの記録データを検証してみると、一目瞭然だ。しかし、2コーナーを抜けてAコーナーに侵入直前の車速は190km/h前後なのだが、軽いブレーキングでボトム・スピードが110kmを下回らない程度でなるべく緩い弧を描いて抜ける、というのは結構難しいんだよね。綺麗に舗装してあるエスケープ・ゾーンがとても広いので、オヤヂの場合恐怖心は全くないのだが、鳥瞰図(俯瞰図)よりも急に見える錯覚の影響からか、気を抜くと簡単に速度が110km/hを下回ってしまうのだ。…気合が足りないな! ロガー・データを見て戴いた井尻さんからは、ステアリングの舵角が少な目なので、曲がり切れなくなりそうだったらもう少し切り足すくらいの感覚で良いのではないか、というアドバイスを戴いた。

一方、今回の走行の収穫も一応はあった。今迄は、300Rの1個目の縁石付近で、どうしてもスロットルを一瞬戻さずには走れなかった(そうしないと、2個目の縁石辺りでコースの外側縁に孕み過ぎてしまって怖かった)のだが、先週の雨天走行の際に100Rの出口→ヘアピン侵入→そしてヘアピンの出口に至るライン取りについて、食堂(ORIZURU)の窓からコースを眺めつつ井尻さんにアドバイスを戴けたお陰で開眼し(?)、今日はヘアピンの出口から300Rの侵入が楽に感じられるようになって、300Rをflat out (スロットル全開)で抜けられるようになったのだ。しかし、今迄はダンロップ・コーナー直前の車速は210km/h程度だったのが、ガス・ペダルを床迄ベタ踏みで抜けられるようになると車速が220km/hに達するようになり、結果的にはダンロップへの侵入に備えるブレーキング・ポイントが変化してしまった。即ち、今迄通りの地点でブレーキを掛け始めていたのでは間に合わず、実際にはもっと手前からブレーキングを開始する必要が出て来たのである。畢竟、ダンロップ・コーナーには突っ込み過ぎで、ブレーキ・ペダルを無茶踏みすることになってしまい(データ・ロガーに記録されるブレーキ液圧が高いのなんのって!)、ステアリングは切り遅れ、タイムを失う結果となっているのである。

ブレーキングといえば、序でに最終セクションの各コーナーのブレーキングもまだまだだし、最終コーナーのライン取り(ステアリング・ワーク)も立ち上がりも、相変わらず進歩がない(泣)。

データを見てくださった井尻さんの寸評:「各周回毎に、巧く行っているところも(バラバラに)あるので、色んな周回の良い所取りをすれば、ベスト・ラップ更新は簡単ですね。」…仰る通り、なのだが、言うは易し行うは難し、だ。いつかは出してみたい1分55秒台、である(嘆息)。

ところで、懸案のリア・ブレーキ・システムの温度だが、40分間を走り終えてピットに戻った直後に測定したところ、右リアのロータ/キャリパの温度は其々145℃/156℃で問題なかったものの、左リアはロータこそ170℃だったものの、キャリパ温度は220℃に達しており、所謂「ヤパイ」領域に達してしまっていた。やはり、フロント・ブレーキ・システム同様に、(エンドレス特注の)大容量タイプに交換が必要だと結論付けざるを得ない。うぅ…、また諭吉がぁー! 因みに、フロント・ブレーキ・システムは、左右のロータ、キャリパとも全て、150℃前後で全く問題無かった。 また、タイヤの空気圧は、4輪とも冷間215kPaでスタートしたのだが、走行直後にはフロント270kPa、リア280kPa (共に左右差無し) になっていた。途中で、もう少し内圧を下げて走行するべきだったかもしれない。そして、恐れていた通り、タイヤ(YOKOHAMA ADVAN Neova AD08)がそろそろ寿命を迎えつつある。前輪(235/35 R19)はまだしも、後輪(295/30 R19)は、スリップ・サインがほぼ出掛かっているもの。うぅ…、更に諭吉がぁー!! 😥

しかし、近いうちにまた、リベンジ走行に是非とも出掛けたいナ。

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