本製品は、Mazda純正のAir Inductionパイプと単純交換して装着する、”ポン付け”タイプなので、純正Air Inductionパイプを外すことができれば、取り付けそのものには何の手間も要らない： ボルトを1本締めるだけだ。しかし、純正Air Inductionパイプは、フロント・バンパー・カバー（所謂ノーズの部分）に隠れている形なので、それを取り外す為には、フロント・バンパー・カバーを取り外す必要がある。この取り外し作業が、超面倒だったりする。

但し、Cold Air Inductionには、写真入りの非常に丁寧な装着作業解説書が付いて来た(流石米国：製造・販売元の説明不足で購入者が不利益を被った場合、即訴えられるからか?)ので、解説書通りに作業を進めれば、戸惑うことはない。緩めなければならないネジやクリップ（ファスナー）が半端な数ではない(タイヤのナットも入れると約80個)ので、只々面倒臭いだけだ。

フロントのタイヤ・ハウス(フェンダー内側)のカバーを外す必要があるので、先ずはNC Roadsterのフロントをジャッキアップし、ウマを掛けて、左右の前輪を外す。続いてボンネットを開け、最前部にあるボルト8本を外す。更に、タイヤ・ハウス内にある片側27本ずつのクリップ(ファスナー)を外し、フロント・アンダー・カバーの最前列の螺子やクリップを取り去って、フェンダー内側のカバーを外す。すると、バンパー・カバーに留められているフォグランプ用の電気配線ソケットが見えるので、それを左右とも外しておく。フロント・グリル内の左右を良く見ると、取り外し可能なカバーが付いているのが判るので、その下から現れる左右1本ずつの隠しボルトも忘れずに外す(最初の写真)。

次いで、バンパー・カバー上部を裏側から固定しているボルト1本とナット2個（片側）を、左右とも取り外す。これでバンパー・カバーはフリーになるので、真っ直ぐ前に引き抜いて取り去ることができる。バンパー・カバーを取り去った直後が、右の写真だ。純正Air Inductionが見える。バンパーカバーやバンパー、それに泥水除けのプラスチック板に囲まれた空間に押し込められているので、吸気効率が悪そうに思えるのだが…?

しかし、まだこれで終わりではない。バンパーと車体前面との間にある、泥水除けのプラスチック板を取り外す為に、バンパーそのものを取り外さなくてはならない。警笛用の電気配線を取り外した後、片側4本ずつのバンパー固定用ボルト計8本を緩めて抜き取れば、バンパーが外れる。これで漸く泥水除けのプラスチック版を固定するクリップを外すことが可能になる。このクリップは前照燈直下にあるため、こうしないと外すことができないのだ。左の写真上段は、バンパーそのものを取り外し掛けたところで、下段は、バンパーと車体の間にある泥水除けのプラスチック版を留めているクリップ（左右１本ずつある）だ。こんなちっぽけなクリップ計2本の為に、バンパーまで外さねばならないのは、実にトホホである。前照燈のユニットを外してしまうよりは、安全対策上マシかもしれないけれど。

さあ、これで漸く、Cold Air Inductionを取り付けることができるようになった訳だ。早速、キット貼付の専用ボルト1本でバンパーに固定し、バンパーを車体に戻す。あとは、取り外したバンパー・カバーを元に戻し、タイヤ・ハウス内のカバーも留め戻して、左右前輪を装着し直せば、作業完了だ。

効果の程は、…? 残念ながら、皆無だった。エンジンに取り込まれる空気量をモニタしている限りでは、高い速度でエンジン回転数を上げて走行してみても、現在までのところ履歴に残っている数値を上回ることは無い。ま、気分的には、鼻詰まりが取れたような感じがするので、よしとしたい。