昨日からオヤヂの家にやって来ているMaserati Quattroporte Automaticだが、とにかくデカイ!しかし、写真で見るよりも、実物の外観はもっと曲線が多用されている印象で、カッコいい。塗装も重厚感溢れる輝きだし、クルマに無知な人を含めて誰が見ても、トビッキリの高級車に見えるのは間違いない。
同じV8 4L 400馬力超のエンジンを積む2台のエンジン位置を合わせて並べてみると、車の大きさの違いが、ほぼエンジンルームの長さの違いであることが判る。
更に(エンジン・フードを開け、エンジン・ルームを覗いたりして)よく観察してみると、Audi RS4はエンジンの一部は前輪車軸よりも前に出ているが、Maserati Quattroporteではエンジンが完全に前輪車軸の後方に搭載されている、所謂フロント・ミドシップであることも判る。
Quattroporteのエンジン・ルームは意外にガランとした印象で、巨大な4L V8を如何にも無理矢理詰め込んで窮屈そうな感じのするRS4のエンジン・ルームとは、好対照だ。特に、前輪車軸より前には基本的にラジエターしかない筈なのに、必要以上に前に長く伸びているのは、デザイン性と衝突安全性(crushable zoneの確保)の双方の理由からだろうか?
インテリアは、本革とアルカンターラ、それにウッドをふんだんに使用した、超豪華応接間の雰囲気だ。前席よりも寧ろ後席の方が、着座した際のホールド性が良い感じがする。後席の背凭れも角度が調節可能であることは言うまでもない。
計器類の視認性はまずまず。
鍵の基本的なデザインは、AudiとMaseratiで同一だ。
豪華で美しい絨毯が敷き詰められ、貼り巡らされたトランク・ルーム。何とトランク・リッドの裏面にまで絨毯が貼られており、金属やゴム等が剥き出しになった野暮な面は微塵も見えない。車の大きさから考えると信じられないほど狭いという大きな欠点はあるが、トランク・ルームでさえ我家のどの部屋よりも豪華なのは、苦笑を禁じ得ない。
19インチ・ホイールに装着されているタイヤは、Pirelli P-Zero Rossoで、サイズは前245/40 R19、後285/35 R19。ほぼ同サイズのタイヤを履くRS4に比べて、道路の轍は気になり易い。また、ブレーキは、疾走する2トンを超える車重のクルマを急制動させるのには、明らかに容量不足だ。
妻も超高級車の運転を、それなりに楽しんでいる風である。
オヤヂの家にあるクルマの車両価格合計額は2,800万円。近所の建売住宅やマンションの値段じゃないんだからサァ、という恐ろしい金額だ。