お師匠様方、ご助言忝く存じます

先日のTC2000走行の際、オヤヂがアンダー・ステアを出しまくったことについて、師匠たち3人から様々な示唆に富んだ助言を戴いた。3人ともに共通しているのは、コーナー出口での立ち上がりで如何にパワー・ロスを少なくするか、である。特にMazda Roadsterの如き、エンジン出力の大きくない車の場合、少しのロスでも立ち上がり加速に大きく響くので、アンダー・ステアを出して前輪を外に逃がしてしまい、その結果として前に進む力を失ってしまっては、速く走れる訳がないからだ。

では、パワー・ロスの無い立ち上がり加速状態をどうやって作り出してやるのか? その点で、3人の助言のポイントが少しずつ異なっていて、ちょっと面白かった。3人とも、オヤヂの走りを実際に見た訳ではないので、自らの経験に基づいた想像でアドバイスをしてくださっているので、小生個人に特化した話ではなく、一般論として話してくださっているのだが、それでもこれだけ具体的な助言になっているところは流石だ。

Yシニア・インストラクタは、適切なステアリングの舵角と適切な旋回速度を維持して、クリッピング・ポイント迄にきちんと向きを変え、クリップを過ぎたら確実に出口に向けて加速をすること、という主旨の助言をくださった。アンダー・ステアが出るということは、クルマの向きとステアリングの舵角(=前輪の向き)が一致しておらず、旋回速度が高過ぎるか、必要以上にステアリングを切り過ぎているかの何れかであるから、旋回速度と舵角を適切に合わせてきちんとクルマの向きを変え、効率よく加速体制に入るべきな訳だ。

Sチーフ・インストラクタは、コーナー出口に向かっての加速を焦り過ぎるあまりに、単純にアクセルを開けるのが早過ぎるのではないか、という助言をくださった。Yシニア・インストラクタと結局は異口同音だが、折角クルマの向きが変り掛けている時に焦りは禁物で、本当に向きが変るのをもう少しだけ待って、出口にクルマが向いてから加速体制に入らないと無意味だと仰っている訳だ。

(有)Brightningの嶋崎代表は、ブレーキングでフロントに荷重が移動したら旋回を始めるのだが、そこで速度が落ち過ぎないうちに後輪に駆動力を掛けてやってパーワー・オーバー・ステアを作り出してやることにより、後輪のグリップが比較的良いNCEC Roadsterの場合、後輪を外に押し出しながら前に進む、即ち、旋回しながら前進することが可能だと仰った。旋回し終わったらあとは更に加速するのみという訳だから、非常に効率の良さそうな響きだ。しかしこれは、一段高みに上った次元の助言であろう。嶋崎氏は自身のNCEC RoadsterでTC2000を1分6秒台で周ってしまうような凄い人だから、初心者のオヤヂがいきなり彼を真似た走り方をしようとするのは、無謀かもしれない。

いずれにせよ、次回のTC2000走行では、コーナーではきちんと向きを変え、出口に向かって無駄なく加速できるようにすることを心掛けたい。お師匠様方、ご助言かたじけのうございます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です