漸くMac miniでLinuxが起動した

先日来、我家のMac miniLinuxをインストールしようと試みてきたが、ちっともうまく行かなかったので、本日はとうとう奥の手を使って、漸く無事に”Mac miniでLinux”を実現できた。

MacOSX_DT.jpg YellowDog_DT.jpg

Mac miniに、なかなかLinuxをインストールできなかった最大の理由は、Mac miniのリムーバブル・メディア・ドライブの構造にある。筆者が未だMacintoshユーザだった頃は、Macのリムーバブル・メディア・ドライブには小さな”針穴”構造が備わっていて、そこに例えばゼム・クリップを伸張した針金を差し込んで強く押すと、メディアを取り出すことができたものだ。今でも一部のMacには、機械的にリムーバブル・メディアを取り出す機構があるらしいが、残念ながら Mac miniには無い。従って、メディア(我家のMac miniはスーパードライブ仕様ではないので、CD系メディアにのみ対応)を取り出すためには、MacOS-Xの稼働中に、OS上のメニューからディスクの取り出しを選択するか、ディスクのアイコンをゴミ箱に捨てるか、キーボードのF12キーを長押しするか、の何れかの方法を実行するしか手が無い。

ところが、Linuxインストール用のCDは、一般的には複数枚のディスクで構成されている。特に、筆者がもっともインストールしたかったFedora Core (現行のtestバージョンからは正式にPPCがサポートされている)は、インストールCDそのものでは起動が不能なので、別途起動用CDを用意し、それでMacを起動しておいてからインストールCDに入れ替えねばらなず、どうしてもCDを取り出す必要が生まれる。Fedora Core 4 test1のドキュメントにも謳われている通り、現在のbootable CDにはバグがあり、Mac miniでのディスク取り出しは不能である。従って、CDからのFC4インストールも不能、ということになる訳だ。

それでは、と、ネットワークに強いLinuxの特性を生かして、ネットワーク経由でのインストールを試みたが、如何に設定を変更しても、どうしてもサーバのisoファイルを認識してくれず、あえなく断念。畢竟、他のLinuxディストリビューションを選択することになってしまった。

元来、MacOS-XはFreeBSD由来であるから、同じPC-UNIX系のLinuxとは兄弟のような関係だということが出来るし、MacOS-X自体、UNIX-likeな使い方が可能なので、わざわざ苦労してLinuxをインストールすること自体が無意味だという考え方もできる。しかし、たとえそれが余り意味のないことでも、できる(可能な)ことはやってみたくなるのが人情だ。非常に高価なMacならば、折角其の侭でちゃんと使えるのだから、と思いたくもなるだろうが、DOS/V機と同じかかくなのだから、同じ使い方をしてみてもよかろう?

幸いにも、MacのCPUに採用されているPowerPC (PPC)専用に特化された、Yellow Dog Linuxというディストリビューションが存在する。現在の最新版(4.0.1)はFC2が素になっているので、FCそのものではないにしても、FCを使い慣れた筆者にとっては好都合だ。ということで、非商用版(注:商用版もある)のYellow DogをダウンロードしてCD-Rに焼き、早速インストールを試みた。結果は大成功。80GBのHDを半分の要領ずつ2つのパーティションに分け、MacOS-Xとデュアルブートにしたのだが、見事に夫々のOSで起動可能である(写真1がMacOS-Xの初期デスクトップ画面、写真2がYellow Dog Linuxの初期デスクトップ画面)。

流石に、CPUの演算速度としては不満があり、特にアプリケイションのコンパイルやリビルドを行う時は、AMD Athlon64と比べると性能差は歴然としているが、静寂性は特筆モノで、取り敢えずのデスクトップ/ワークステイションとして使用する分には、快適に使用できそうだ。

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