スパ西浦モーターランド再び

今年の7月10日にも開催された、「ニュルブルクリンク走行のための練習会」の第3回に参加した。会場は、これ迄と同様、スパ西浦モーターランド@愛知県蒲郡市だった。休日の高速道路利用料金が1,000円になって以来、週末の高速道路渋滞は必発になり、特に今回は3連休の初日ということで、当日の早朝に自宅を出た場合、渋滞に嵌ると練習会に遅刻してしまう恐れがあった。そのため、昨日(金曜日)の仕事が終わって直ぐに蒲郡に向けて出発し、比較的順調に走って来れたので、昨晩は蒲郡プリンスホテルでゆっくりと寛いで過ごした上に、今朝ものんびりと会場のスパ西浦モーターランド入りすることができた。本日高速道路を走っていらっしゃった方々は、上りでも下りでも渋滞に巻き込まれて遅刻なさっていたので、昨日のうちに蒲郡入りしておいたのは、やはり正解だったようである。

参加者十数名のうち、約半数は先回と同じメンバーで顔馴染みであったし、参加車両の半数はPorsche、残りの3分の2はBMW系(含Alpina)だったので、オヤヂのMazda NCEC Roadsterは、メーカ/車種的にも、車両価格的にも、もろにマイノリティであった。が、この練習会の趣旨は、「速く走ること」ではなく、「クルマを滑らかに、且つ自在に走らせる(操る)ことができるようになること」が目的なので、そういった意味では、クルマの絶対性能や価格は問題にはならないのだ。

オヤヂとしては、前回参加した際には、あらゆる操作(ステアリング操作、ブレーキ操作、アクセル操作、etc.)が明らかに雑で、結果として粗雑な走りになってしまい、タイムもあまり上がらなかった。1周約1.6 kmのコースを、後半は何とか1分07秒台で連続周回できるようにはなったが、円滑な走りを目指す上では様々な課題が残った侭だった。そこで今回は、できる限り円滑に走行し、そしてできる限り連続して周回を重ねること、を目標にして走り始めた。すると、コース・インして2~3周するうちに、スパ西浦の特徴を思い出すことができたし、今回は夏と違って気温が低目でクルマも人(オヤヂ)も”楽”だったので、タイムは1分05秒から06秒で揃い始め、頑張ると1分04秒台も出るようになった。

主催者の菰田潔さんから課された目標は、1周毎のラップタイム差を1秒以内にすること、だった。即ち、とある周に1’06″00でラップしたのならば、その次の周は1’05″00から1’07″00迄の間で走らねばならず、1’04″99でも1’07″01でも駄目なのだ。これは、単独で走るのであれば意外に簡単なことが判ったが、自分とペースが異なる(=遅い)上に、後ろをあまり気にしてくれないクルマがいると、毎周のタイム差を1秒以内に保つことはかなり困難なことも判った。

それでも、基本的に1分05秒台、時々1分04秒台や1分06秒台で順調に周回を重ねたオヤヂのNCEC Roadsterが、連続50周を走り終えた直後、それは突然起こった。S字を抜けてヘアピンに差し掛かったところで所謂heel & toeでシフト・ダウンしながらブレーキングを開始したところ、突然ブレーキ・ペダルが「抜けた」感じがして、床までブレーキ・ペダルを踏みつけているのに全くブレーキが効かなくなり、そのままヘアピンのアウト側に膨らんでコースアウト(汗)。以前よりは多少マシになったとはいえ、まだまだ粗いオヤヂのブレーキングのせいで、連続50周回を超えてすっかり過熱したブレーキ・システムでは、ブレーキ液が沸騰して泡立ち、”ヴェイパーロック”が起きたのだった。幸い、元々の車速がかなり低かった上に、飛び出した先は深いグラベル(砂利)だったので、オヤヂのNCEC Roadsterは車輪をグラベルに埋め込ませて減速し、程なくして止まった。車に対するダメージも、運転手の怪我も、恐怖感も、一切なかった。但し、グラベルから自力では脱出できなくなったので、牽引車で救出して貰わねばならず、その間、走行が赤旗中断になってしまい、他車(他の参加者の皆様)にご迷惑をお掛けする羽目になってしまった。 😳  ヴェイパーロックが起きた時には、脚が痙攣しているかの如き動作でポンピング・ブレーキを行うと、ブレーキ・システム(圧伝達路)内に発生した泡が押し潰された侭になり、泡のダンピング効果が減少するので、少しだけブレーキの作動圧が回復することがある、ということを、後で菰田先生が教えてくださった。

また1つ、よい勉強ができて良かった。 :mrgreen: 合計3時間の走行時間のうち、最初の1時間で50ラップ以上できたのだから、ブレーキ・トラブルさえなければ、計算上は150ラップ以上できた筈(前回は95ラップだった)なのに、残念だった。実際には、インストラクタの木下みつひろさんの見本走行や菰田潔さんの同上走行、NICOLE AUTOMOBILES (株)の協賛によるALPINA D3 Biturboの試乗、等が間に挟まった筈なので、150ラップするのは厳しかっただろうけれど…。

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