1週間後に納車予定の’07モデル(997前期型) Porsche 911 GT3 RSを購入するに当たり、下取りに出したAudi RS4 (B7) が、本日早々と引き取られて行った。既に買い手が内定したという理由での、半ば強引な引き取りだった。代わりにと貸して貰ったMercedes Benz C200 Kompressorは、例えどんなにピカピカの新車であろうと、どんなに安価であろうと、オヤヂは一生涯、絶対に購入しようとは思わない乗用車No.1だナ、と思わされてしまう程、退屈なクルマだ（しかも当該車両は整備不良で超ボロボロなので、文字通り最悪だ）。

代車のMercedesの話はともかくとして、Audi RS4は、イイ車だったなぁ…。高性能車とは、単に高出力エンジンを搭載しているだけではなく、低速(<20km/h) から高速(>200 km/h)迄に至るどの速度域でも安定して走り、曲がり、止まる、という当たり前のことを当たり前にやってのけることのできる車なのだ、ということを、オヤヂに改めて（否、初めて）実感させてくれた超高性能車だったし、それに対する国産車の”低性能振り”を憂慮せざるを得なくしてくれたクルマだった。

そして、Audi Driving Experience (ADE)という「運転講習会」の存在を初めてオヤヂに知らしめ、オヤヂをその魅力の虜にしてくれたのも、Audi RS4だった。それに付随して、ADEのインストラクタの方々とお知り合いになることができ、またADEへの参加者（=運転好き[だしオヤヂより上手]で、クルマ好き）の方々との親交を深めることが出来たことも、これまで非常に狭い世界でのみ生きていたオヤヂの世界を、一気に何倍にも広げてくれるきっかけとなった、素晴らしいクルマだった。

強いて言えば、真面目過ぎる車だったのかなぁ…。華が無かったナ。直接的なライバルと目されていたBMW E92 M3と比べると、性能が同等なのは言うに及ばず、ボディのシルエットまで殆ど同じなのに、並べてみると格好良さの点で、何だか見劣りする気になってしまったのは、果たしてオヤヂだけだっただろうか？ 全然嫌いじゃないんけど、決してときめかせてはくれない、クールな優等生、だったな。

だけど、本当にありがとう、RS4。君と過ごした丸3年間は、オヤヂのクルマ人生に於いて、間違いなく最も重要で、最も有意義な期間だったよ。その間にいつの間にか増えてしまった他の車たちのせいで、最後の1年は殆ど君に乗ってあげられなかったのは残念だったし、この度は君の遠い親戚筋の車がオヤヂの元にやってくることが決まり、君は余所に引き取られることになってしまったけれど、君のことは一生忘れないよ！ 新しい持ち主にも、君の素晴らしい走りを、存分に堪能させてあげておくれ。そしていつまでも元気に走り続けておくれ。さよなら。