2011年7月の「のんびり走行会」@エビス東サーキット

本日は、毎月恒例の行事である、のんびり走行会@エビスサーキット東コース(福島県二本松市)に参加した。オヤヂは今回初めて、チャラ男(Porsche Boxster S [986後期型])をサーキットに連れ出した。他の参加メンバーは、のんびり走行会皆勤賞のU氏(BMW E36 325i トミーカイラ仕様)、Audi Driving Experience (ADE)や”(将来)ニュルブルクリンクを走る為の練習会”@スパ西浦(愛知県蒲郡市)でお馴染みのT女史(Audi TT 2.0 TFSI quattro)、エビス常連さんのA氏(Nissan Skyline R34 GT-R)、(有)Brightningの嶋崎社長(Mazda NC1 Roadster)、エビス西で”飛行経験”をお持ちのT氏(Mazda NC1 Roadster)、そして今回初参加の(株)アトランティックカーズのN氏 (Aston Martin V8 Vantage)、同じく初参加のA氏とM氏(共にPorsche 911 [997前期型] GT3 RS)の面々。インストラクタは、例によってプロフェッショナル・レーシングドライバの井尻 薫氏にお願いした。(チャラ男の写真ご提供はY氏。いつも有難うございます!)

天候は晴れ。朝の走行開始(午前9時)から既に暑かったが、ドライ・コンディションなので、オヤヂは最初からスロットル全開で走った。勿論、チャラオでのサーキット走行は初めてなので、かなり走り慣れてきたエビス東サーキットとはいえ、ピットから出て直ぐのアウトラップ(1周目)は様子見でゆっくりと丁寧に走り、2周目以降に徐々にペースを上げていったのは言うまでも無い。が、4周目くらいには言い訳無用の”渾身のタイムアタック”モードに入っていた。ところが、ゴールラインを横切った瞬間にモニタに表示されるラップタイムを見て、オヤヂは愕然とした:1’22″021。「イップン ニジュウ ニ ビョウ…」な、なにぃー、1分22秒ぉー? 22(ニジュウニ)秒ってどういうこと? 昔(サーキット初心者だった3年程前)、Mazda NC1 Roadsterで走った時だって、これほど遅くはなかったヨ!? この前(5月)に911 GT3 RSで走った時には、1分7秒台だったんだヨ!? 何かの間違いでしょ。そうだよ、間違い、間違い。もう1周回ってくれば、きっと1分10秒そこそこが表示されるに決まっているよ、幾らチャラ男でもさ。

ということで、オヤヂはもう1周、渾身のアタックをしてみた。しかし、明らかに何かがおかしい。コーナーへの侵入時、ブレーキングを開始後、徐々にブレーキ・ペダルをリリースし(ブレーキを抜き)ながら、クリッピング・ポイントに向けてステアリングを切り込んで行くと、不意にガガッと意図しない減速が起きるし、クリッピング・ポイントを過ぎてコーナー出口に向けて加速をしようとして、ガス・ペダルを踏み込んで(スロットルを開けて)いっても、エンジンが噴けない(加速しない)。案の定、ラップタイムは1’21″909。その次の周も1’21″521、次は1’22″146、そして次は辛うじて20秒台の1″20’667、…という具合で、ムキになって10周してみたが、とうとう1分20秒を切る事はできなかった。ガーン、マジかよ、チャラ男! オマエ、情けない程遅いんだな…。

取り敢えず、ピットでチャラ男の感触(問題点)を井尻さんにお伝えした後、ステアリングを握って戴く。そして3周(ベスト・ラップは1’19″996)して戻った井尻さん曰く「話になりませんね。」ということで、PSM (Porsche Stability Management)をオフにして走ることになった。これで、コーナー立ち上がりの加速は少々マシになったが、コーナリング中の不意の減速現象は継続した。急カーブのコーナリング中は、外側の車輪/サスペンションに殆どの荷重が掛かる結果として、内側のサスペンションは伸び切り、車輪が浮き上がることは稀ではない。そして、その時にブレーキを掛け続けた状態だと、浮き上がった車輪は路面との摩擦力で無理矢理転がされることが無くなる為、「ロック」し易くなる筈だ。しかし、コーナリング中、既にブレーキを抜きつつある時には、浮き上がった内輪が多少ロックしていようが、本来問題は無いし、ブレーキが効いて止まる必要はもっと無い。というのか、寧ろ止まって(減速)しまっては困るのだ。要は、外側前輪に荷重が残っていて、ステアリングが利き(クルマが曲がり)さえすればよいのだし、曲がるのが目的なのであって、減速が目的ではないのだから。けれども、チャラ男 (Porsche 986 Boxster S)の場合、何処かの車輪がロックしかけると、車両が空走して止まれないのかも、とか、4輪の動きがバラバラなのでスピンしそうになっている、などと勘違いするらしく、お節介にもABS (anti-lock brake system)が積極的に介入して来て、不必要にシッカリとブレーキを掛けてくれちゃうらしい。お陰で、コーナリング速度がガタ落ちなのだ。

ま、そういう問題点(注)が明らかになったので、井尻さんからはABSの不必要な介入を防ぐ為に、コーナー手前でシッカリ減速し、より丁寧で円滑なコーナリング(ドライビング)を心掛けましょう、というアドバイスを戴き、その後は午前も午後も、ひたすら丁寧な運転を心掛けた。その結果、午前50周、午後70周の計120周回をして、最終的には1分13秒台で走れるようになった(ベストラップは1’13″489)。井尻さんの参考タイムが1’12″837なので、やっぱりオヤヂはまだまだだが、朝のタイムから見れば格段に進歩したので、ヨシとしよう。超廉価のクムホ・タイヤの感触も良かったな。チャラ男には、この程度のタイヤで充分だ。結論としては、とても楽しく、実りのあるドラトレになったと思う。チャラ男よ、感謝しているぞ!

(注) Porscheとしては久々のミドシップ・エンジンの市販車で、しかも廉価版なので”入門編”と位置付けられるクルマだし、尚且つ当時はPorsche社の経営が傾き掛けていた時だったので、Boxsterの売れ行きに社の命運が掛かっていた為、事故が起こって批判され、危険なクルマだというレッテルを貼られては大変、ということで、下手糞な運転手がどんな操作をしようが絶対にスピンしない設計、にしたのだろうとオヤヂは思う。ユーザをとことん信用しない企業というのも、1つの在り方だナ(勝手に納得)。

一方、他の参加者の方々は、絶好調! U氏もメキメキと腕を上げてきていらっしゃるのが明らかだし、T女史のAudi TTは予想通りの最多周回賞。そして、初参加のN氏のAston Martin V8 Vantageの速いこと! 重量級の車なので周回を重ねるのは困難だったが、かるーく8秒台をマークしてみせてくださったのには驚きだ。また、やっぱり911 GT3 RSコンビも速くて、嶋崎さんの参考タイムが1’06″588だし、A氏とM氏も1分7秒台でタンデム走行なさっていた。ホームストレートを疾走する2台のGT3 RSの迫力にオヤヂが驚いていると、「よしくんも、いつも(※GT3 RSで走っている時)はあんな感じなんですよ。」と皆さんから言って戴けたけれど…。

ところで、今日は非常に暑かったので、オヤヂは走行中に合計4リットルのスポーツドリンクを飲んだのだが、全部汗で流れ出たらしく、一度も尿意を感ずることはなかった。驚きである。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です