2011年9月の「のんびり走行会」@エビス西サーキット

本日は、福島県二本松市のエビスサーキット西コースで開催された、のんびり走行会に参加した。今年は4月から11月迄ほぼ毎月開催予定だが、8月は夏休みだったので”久し振り”な感じで、オヤヂはとても楽しみにしていた。そして今回の参加者は史上最多の15人。但し、このうち3人は見学者だったので、実際の走行人数は12人だったが、それでも史上最多である。参加車も、Porsche 911 GT3 (996前期型と996後期型が各1台)、Porsche 911 GT3 RS (997前期型)、BMW E60 M5、BMW E36 M3、BMW E36 325i トミーカイラ改、BMW E46 320i、Nissan Fairlady Z (Z34)、Nissan Skyline GT-R (R34)、Toyota Isis、Mercedes-Benz SLK、Audi TT 2.0 TFSI quattro、Aston Martin V8 Vantageと、非常に多彩な顔ぶれであった。 Aston Martin V8 Vantageは、前回7月の走行会@東コースに参加してくださったのと同じ車両なのであるが、あの時よりも車体のモディファイが相当進み、フル・ラッピングで車体の色迄、メタリックの濃紺からソリッドな水色に変わっていた(汁)。

インストラクタは、例によってプロフェッショナル・レーシング・ドライバの井尻 薫 選手と、モータージャーナリストの斎藤 聡 氏にお願いした。

オヤヂの、今回の最初の目的は、新調したタイヤ(ADVAN Neova AD08)の感触の確認。昨年末から今年の前半(8月)迄、オヤヂの911 GT3 RSに装着してあったのは、19インチのOZ Racing Ultraleggera-HLTとTOYO Proxes 1との組み合わせだったが、今回は同サイズのYOKOHAMA ADVAN Racing RZ-DF + ADVAN Neova AD08の組み合わせだ。これまで、ADVAN Neovaには911 GT3 RSの後輪サイズ(305/30 R19)がなかったのだが、先頃新規に追加されたのだ。TOYO Proxes 1と同様、Porscheの純正指定承認は取れていないものの、オヤヂとしては漸く汎用ラジアルタイヤの真打登場、といった気持ちで歓迎し、大いに期待して本日の走行会に臨んだ。

タイヤ交換した際、特に重量を測った訳ではないが、OZ Ultraleggera-HLT + TOYO Proxes 1と、YOKOHAMA ADVAN RZ-DF + Neova AD08とには、オヤヂが手で持った限りでは大きな重量差は感じられなかった。例えば、Pirelli P-Zero Trofeoなら、”オオーッ!?”と驚く程軽いのだけれど…。※どうでもいい事なのだが、以前、タイヤ交換を頻繁に行っていた時期には、例えば出勤前、朝のちょっとした時間にタイヤ交換をするなんてことは、オヤヂにとって文字通り”朝飯前”の簡単なことだったが、今回久し振りにやってみると、疲れたぁ…。

さて、走りである。冷間でのPorsche規定空気圧である前 230 kPa、後 270 kPaで取り敢えず走行開始。走り始めてすぐに感じたのは、「タイヤが柔らかい」ということだった。同サイズのTOYO Proxes 1に比べて、明らかに乗り味がソフトになっていたのだ。恐らく、一般によく言われているように、ADVAN Neova AD08はサイドウォールが柔らかいことに起因しているのだろう。しかし、前輪は全く同サイズ、後輪もほぼ同サイズ(1cm幅が狭いだけ)のNeova AD08を装着しているLamborghini Gallardo LP560-4では、Neovaはもっとカッチリとしている印象なのだが…。

何はともあれ、その儘走り続けてみると、タイヤの縦方向(車の前後軸方向)のグリップの高さに、オヤヂは暫く驚いていた。ブレーキ効くじゃん!?、コーナーの立ち上がりで無茶苦茶トラクション掛かるじゃん!?、etc.…という具合に。そして、春(初夏)にProxes 1で出したオヤヂのベストラップは辛うじて6秒台の実質7秒フラットだったが、それに近い7秒台半ばのタイムは比較的すぐに出た。しかし、その後はタイムは伸び悩み(というのか寧ろ下降気味で)、8秒台で周回するのは難無くできても、7秒台に入れるのは困難、という状態が続いた。途中でピットに入ってタイヤ内圧を見ると、前 300+kPa、後 330+kPa迄上がっていたので、その後は小マメに前 260-70 kPa、後 270-280 kPaに調節しながら走ったが、晴天で気温も路面温度も凄く上がった為か、畢竟タイムは伸びず仕舞いで終わった。

タイヤには、時々噴霧器で水を掛けて冷やそうと試みたりもしたのだが、まさしく焼け石に水で、何処まで効果があったのかは疑問だし、実際殆ど一日中、タイヤは熱くて触れない程に発熱していた。単純に環境(気温/路面温度)のせいなのか、それともNEOVA AD08が発熱し易いタイヤなのかは、同じ条件下で他のタイヤを装着して走行していないので、オヤヂには知りようが無いが、Proxes 1がこれほど熱くなっていたことはなかったような気がする。NEOVA AD08は、熱くなってしまうと、オヤヂが当初感じた”縦グリップ”は当然落ちてしまったし、横グリップも落ちたのか、後輪が屡々流れるようになった。前輪のグリップが落ちてアンダーステア傾向が出てくる、という程ではなかったし、後輪の滑り出しも唐突ではなく、充分に予兆があってからなので、「想定内」の挙動変化ということで対処も容易だし、滑り出した後の挙動も安定していて、怖くは無かった。但し、言う迄もなく、オヤヂの場合traction controlは常に「オン」の侭である。

午前中に、井尻さんと斎藤さんに、オヤヂの走りをチェックして戴いたのだが、井尻さんからは、ステアリングの切り始めは悪くないけれど、最後の瞬間に転舵速度が速くなってしまっていて、結果として舵角も大きくなってしまっている(ステアリングの円周上で拳一握り分くらい)為、アンダーステア傾向になり、車の挙動も不安定になっている(アンダー→オーバーステア)、という指摘を受けた。もっと舵角を小さ目にして、車が素直に向きを変えるのを待つくらいの気持ちでクリッピングポイントを目指せ、ということだろうか?また、ブレーキ操作とステアリング操作が巧く連携しておらず、本来ならばブレーキペダルの踏力とステアリングの舵角は反比例していなければならないのに、ブレーキペダルを未だ強く踏んでいて”抜いて来ていない”うちに、ステアリングを大きく切ってしまっている、とも注意された。う~ん、要するに、高性能タイヤのグリップに依存した、下手糞な運転だということだナ。

斎藤さんには、井尻さんから注意されたポイントに気をつけながら暫く走り込んだ後にチェックをして戴いたところ、細かい点で気になるところはまだまだ沢山あるものの、そろそろtraction controlを切って走っても良いんじゃないですか?と言って戴けた。その方が、車の挙動変化がより大きくなるので、それを予測し、且つ大きな挙動変化に対応した運転操作が確実にできるようにすることで、運転の幅がもっと広がるから、と。要するに、そろそろもう一段階上を目指して精進しなさい、と言って戴けた訳で、オヤヂは感激して思わず眼が潤々したゼ。

それにしても、ご両人のデモ走行は、相変わらず凄かった! 井尻さんは、オヤヂの渾身のアタック結果(1’07″427)よりも1秒以上も速い1’06″369をあっさりマークしてしまうし、斎藤さんはタイヤの横方向(車の前後軸と直行する方向)のグリップの使い方が絶妙で、タイヤが滑る直前から滑り出した直後の間の”限界付近”を巧みに使って、車の挙動を自在にコントロールしていらっしゃるのが、助手席に乗っていてもハッキリと感じ取れる走りだった。ロガーで記録したデータを見ると、ご両人とも、とにかく高速区間の”無駄”が無いので、オヤヂとの速度差が歴然としていることが判る。また、オヤヂは相変わらず、ブレーキの踏力が強過ぎるコーナーが幾つかあり、無駄に減速し過ぎてタイムを失っているのも見て取れる。高速コーナーの場合、ブレーキを踏み過ぎてタイムを失うということは、滑らかな運転ができていないということと同義に近いので、大いに反省しなければならない。…オヤヂもいつかは、井尻さんや斎藤さんのせめて半分(無理だろうなぁ)くらいの運転技術を身に付けたいものである(嘆息)。

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