2011年最後の「のんびり走行会」

昨日は、今年(2011年)最後の「のんびり走行会」だった(残念ながら、オヤヂはまたもや写真を撮り忘れた!)。オヤヂは先月、イタリアに行った関係でこの「のんびり走行会」を欠席してしまった(事実上の主催者なのにも拘らず…)ので、今回は張り切って参加したのであるが、オヤヂの意気込みとは裏腹に、参加メンバーは、(株)アトランティック・カーズの野原社長(Aston Martin V8 Vantage;メカニックの中村氏同伴)、(有)Brightningの嶋崎社長(Mazda NC1 Roadster)、Brightning仕様のRoadsterのT氏、Audi TT 2.0 TFSI quattroで淡々と脅威の連続走行をなさるT女史、そしてオヤヂの計5名と、今年最後ののんびり走行会としては些か寂しい人数だったが、その分いつもにも増してマッタリとした雰囲気で、初心回帰という感じがして良かった。インストラクタは、いつもの通り井尻 薫 選手。

天候は晴れだが、季節は晩秋なので、気温はさほど上がらず、ほぼ最高のドライコンディションと言えた。それだけに、マッタリと休憩時間を長く取りながらも、今年最後を締め括る意味で、いざ走り始めると皆マジなタイムアタックモードに。野原さんのVantageは、軽量化を施し(英国高級車の定評あるシックな内装を引っぺがしてある!)、ブレーキを強化し、サスペンションのセッティングを煮詰めて来てある車両だし、ジムカーナの全日本選手(関東地区戦の2011年度チャンピオン!)である野原さんの運転技術が伴うと、速い! とうとう1分8秒を切る世界に突入だ。これはオヤヂもうかうかしていられないということで、渾身のアタックを繰り返し、辛うじて自己ベストを更新(1’06″254)。1分7秒台でなら”耐久走行”も楽に続けられるようにはなった。

しかし、タイムを詰めて行くと、素人のオヤヂとしては運転の粗さばかりが目立つようになってしまう。この「のんびり走行会」の一番の目標は「滑らかで上手な運転を身に付けること」なのに、各コーナーではとにかく「前に進もう」という気ばかり焦ってスロットルを早く開け過ぎてしまい、結果としてパワーオーバーステアに陥って修正舵(カウンターステア)を入れないとならなかったり、トラクション・コントロール(TC)のお世話になったりしなければならなかった。オヤヂがTCに完全に依存し切った走りなのは、試しにTCを切って走ってみると一目瞭然:3コーナー(登りの緩い左カーブ)でアッという間にスピンを喫する。要は、オヤヂはカウンターステアの戻しが遅いというのか、滑るのを予測して予め適切な対処をしながらステアリングやスロットルを丁寧に操作している訳ではなく、行き当たりばったりで、リアが滑ってしまってから(滑り出す直前や滑り出した直後ではなく!)、慌てて粗い操作をしているからなのだが…。井尻さんには度々その点を指摘された。

一方、オヤヂがベストラップを更新したものだから、井尻さんとしても師匠の凄さを見せ付けるべく、小生を助手席に乗せずに単独でタイムアタックをしてくださった。アウトラップの後、僅か2周でキッチリとベストラップ(1’05″441)を出してピットに引き上げていらっしゃるあたりは流石としか言いようが無い。しかも、そのあと再度TCオフでアタックして戴いてもタイムは変わらず! 即ち、井尻選手の場合はPorsche 911 (997前期型) GT3 RSのトラクション限界の紙一重手前までを上手に使い切って運転している為、ドライバーの意思と無関係にTCが介入してトラクションをコントロールしてしまう余地を与えていないのだ! ロガーで記録したデータを検証しても、いつもよりもブレーキング・ポイントをコーナーギリギリ迄詰めてはいるが、ステアリング操作はいつも通りに丁寧だし、スロットルを開けるのはクルマの向きが変わる迄キッチリと待っていらっしゃる。ん~ッ、完全に脱帽、オヤヂは唸るしか無い。

但し、オヤヂも今回、自分で全く進歩が感じられなかった訳ではなく、少しは手応えもあった。それは、コーナリングの時間がゆっくりに感じられたこと。以前よりラップタイムは短くなっているのだから、コーナリングに掛かる時間も短くなっている筈なのだが、オヤヂの感覚としては、以前よりもゆったりと楽にコーナーを曲がっている感覚だった。以前よりも気持ちに余裕があり、自分が何をしているのかを充分に理解しながら走れているし、もう少しこうしてみようかナ、なんてことまで考えられたりして…。勿論、上述の如くラップタイム更新を焦ってスロットルを早く開け過ぎるのは我慢できないのだから、矛盾しているのだけれどもね。でも、各コーナーを以前よりも細分化して捕らえることができるようになって(例えば以前はapexの前と後の2分割だったのに、今は侵入、apex直前、直後、脱出の4分割か、もっと細かい6分割くらいか?)、なんだか余裕があるからapex直前でもう少しステアリングを切り足してみよう、なんて思い付いてやってみると、「おおッ、もっと曲がれるジャン!?」という具合。それと、井尻選手とオヤヂのラップタイムに1秒の差が付くのは、殆ど全てホームストレート手前のシケインなのだ(通過速度が全然違う!)が、今回井尻さんの助手席に乗せて貰っていて、ブレーキングポイントやライン取りの大きな違いに「初めて(!)」気付いた。今迄も散々同乗走行して貰っていたのに、だヨ。

タイヤの特性としては、昨年末から今年上半期に使っていたTOYO Proxes 1よりも、現在装着しているYOKOHAMA ADVAN Neova AD08の方が、少しだけ優れていると結論付けざるを得ないか(?)。Proxes 1は、サイドウォールがしっかりしていて、一言で表現すれば「カッチリ」出来上がっている印象。従って、コーナリング中もしっかりと踏ん張りが利くし、リアが滑り出す際も挙動変化が判り易く、しかも滑り出してからも動きが穏やか、という印象だ。一方で、”ポルシェ用サイズ”がなかなか発売されなかったNeova AD08であるが、Lamborghini Gallardoサイズは以前からあった為、それを既に愛用しているオヤヂとしては、AD08はProxes 1同様にカッチリしている、という印象を持っていた。ところが、今回満を持して登場したPorsche用サイズを実際に装着したGT3 RSを運転してみると、Gallardo LP560-4の時とはまるで違った乗り味なので、オヤヂは驚いた。サイドウォールがやけにフニャフニャしているように感じられたのだ。しかも、Gallardoと同サイズの前輪までもが、である。どういう訳だろう? その答えは畢竟オヤヂには出せないが、走り込むに従ってラップタイムは確実に向上したし、連続周回を重ねてもタイムの落ち込みが少ない(それどころか、オヤヂの場合は連続走行10周目にベストが出たりする)し、Proxes 1以上に滑り出す迄の粘りがあるというのか、僅かに滑る辺りのグリップの高さが特筆物である気がする。ま、TCのお世話になりっ放しのオヤヂには、そこまでタイヤの特性を語る資格がある訳はないのだが(汁)。

走行終了後は、翌日の仕事のことを考慮して、東北自動車道を少しだけ関東方面に戻り、新白河駅前のビジネスホテルに後泊して、近所の居酒屋で反省会を開いた。参加者は、井尻さん、嶋崎さん、Tさん、そしてオヤヂの4人だったが、楽しかったぁ! 😆 お陰で、はしゃぎ過ぎたオヤヂは、今朝は二日酔い気味で、朝食は他のお三方に合流できなかった。 😳

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