年間3500万円のお遊びへの誘い

近頃オヤヂは、複数の方から「そろそろレースに出てみませんか?」と誘われるようになった。大抵は素人(レース初心者)用の草レースに一緒に出場しよう、という”真面目”なお誘いが多いのだが、先日は結論として「冗談でしょ…」と苦笑を禁じ得ないお誘いを受けた:Lamborghini Gallardoのワン・メーク・レース(Super Trofeo Asian Series)への出場だ。

Lamborghini Gallardoのワン・メーク・レースは、LP560-4 Blancpain Super Trofeo Seriesとして2009年に欧州で開始された。欧州各国・各地のサーキット計6箇所/年を転戦し、1箇所でそれぞれ午前と午後の2レースを行って、各レースの優勝、並びに年間シリーズ総合優勝を争うシステムだ。その欧州シリーズもこの年末で丸3年が終了し、運営体制もレース用車両も熟成されたのを期に、来年(2012年)からは、新たにアジア・シリーズを開催することが決まったらしい。欧州シリーズと同じく、アジア各国・各地(中国本土3箇所、マレーシア、台湾、そして日本[FSW]が各1箇所)の合計6箇所を転戦し、出場車両台数(=チーム数)は15、日本にはそのうち3枠が割り振られる予定という。1チームは2人のドライバーを擁することが原則で、各チームには、レース・カー1台と、予選/レース用タイヤ、燃料、メカニック、マネージャー等が供給される。レース・カーはチームの買い取り式だが、車両の保管費用と各地を転戦する際の車両等の運搬費用、メカニック等の人件費、各地サーキットでの滞在費は、参加費に含まれる(※レース・カーの車両保険は別)。ドライバーは、基本的にサーキット迄自力/自費で行き、レースをして、再び自力/自費で帰るだけ、というスタイルだ。

問題の参加費は、現在の為替レート(1ユーロ≒105円)で約3千5百万円也。このうち、車両価格が約2千2百万円(因みに、公道を走る為に「輸入」する訳ではないので、TAXフリーである)を占めるので、2年目以降は同じ車両を使い続ける限り1千3百万円のみで済む。また、参加費は「チーム」毎の負担になるので、費用をチーム構成員(≒ドライバー)で分担(割勘)することが可能だし、チームにスポンサーを付ける事が可能(レース・カーの車体には、スポンサーのステッカーを貼るスペースがふんだんに用意されている)なので、それだけ参加者個人の負担は軽くなる計算である、云々…、の説明(イタリアのLamborghini S.p.A.本社からプレゼンターが来日し、日本支社長も出席する、真面目なプレゼンテイション)を、季節柄写真の如きデコレイションのAventadorが展示されているランボルギーニ麻布店で受けたが、参加費の全額を2012年春迄に収めなければならない(汁)ので、幾ら「Ferrari 458 Challengeの通年レースより安くて超お得ですよ!」と強調されたところで、サーキット走行練習用車両(Lamborghini Gallardo LP560-4とPorsche 911 GT3 RS)の維持費負担だけで青息吐息の貧乏なオヤジには、文字通り縁の無いお話しである。

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