Arvidsjaur, Sweden 3日目(ADE on ICE PRO)

 本日も、朝のうちは曇りで、後に雨が降り出し、コース・コンディションは相変わらず最悪。それでも、昨日走ったコース1と2を繋げた”新コース”で、午前8時から走行開始だ。

夜間も最低気温が氷点下にならないせいで、氷が融け続けている為か、昨日とはまた違った摩擦係数(μ)になっている上に、水溜りが抵抗になったりするものだから、ドリフト中のスロットル・ワークが難しい。それでも、次第にクルマのコントロールには慣れてきて、それなりに楽しく走れるようにはなってきた。しかも、本日は最初からラップタイム測定をしているので、ドリフト走行を楽しみながらも、1周毎にタイムを確認することで、それなりに効率の良い走りが出来たか否かや、明らかにミスをした場合何秒くらいを失うのか、などが即座に判るので、勉強になる。…などと思いながら、自分なりに巧く走れたと思った周のコントロールラインを通過直後にタイマーを確認していたら、1コーナーのブレーキングが遅れて完璧にコースアウト! 時速50km程度で雪の壁に大きく乗り上げ、”空を飛んで(目撃者証言)”四輪ともが完全に雪に埋まる形で着地するという、派手なパフォーマンスを演じてしまった。お陰で、ドイツ人たちは大喜び。インストラクタ達も含めて全員が写真を撮りに集まって来やがった。偶々単独乗車中だったオヤヂは、独りで車の中に閉じ込められていたので、写真を撮ることは適わず、車中で精一杯おどけながら車中でドイツ人たちの為にポーズを取って、トラクターによる救出を待つしかなかったが、勿論悔しかったし情けなかったなぁ…。

そんな不名誉なパフォーマンスをオヤヂが演じた後は、場所を定常円走行場に移しての走行練習。これまでオヤヂが見たことのある定常円走行場の中では最も巨大なもので、直径20mくらいの巨大なリング状の真円走行路が2つ隣り合わせに並んだ、みごとなサーキットである。そこを瓢箪型に走行しながら、しばし効率の良い走り方を自分で探す練習をする。巨大な定常円なので最初は戸惑ったが、慣れればクルマの鼻先を円の中心に向けて、ほぼゼロカウンター(≒ニュートラル)ステアでドリフト維持をするのは簡単だったが、それだとどうしても走行路の外縁方向に膨らみながら走ることになるので、より速度が必要になるが、速度が上がれば上がるほど大きな円周上を走る形になってしまい、効率は最悪となる。また、瓢箪型に走らなければならないので、瓢箪の頚(括れ)の所ではブレーキング→ステアリングの切り替えし→カウンターステア→揺り戻しで再びドリフト開始、のような走行が必要になるが、外周で速度が上がる程、瓢箪の頚通過も困難になる。従って、畢竟最も効率の良い(ラップタイムを稼げる)走り方は、走行路の内縁に常にクルマを沿わせながら、オーバーステア(≒ドリフト)に持ち込むとしても、ホンの僅かにリア・タイヤが空転するだけで、基本はほぼグリップ走行をしなければならないことが判った。唯一、ドリフトが必須なのは瓢箪の頚での切り返しだけと言っても良い程だ。

それが判ったところで、2人ずつが対戦して速い方が勝ち残ってゆく、ノック・ダウン形式のトーナメント・レース。くじ引きで対戦相手を決めて、瓢箪周回路上を半周ずれて2台が同時にスタートし、2周して早くゴールした方が勝ち。 オヤヂは1回戦は勝って2回戦(準決勝)に進んだが、そこではあえなく敗退。

午後は、走行路をコース3に移して走行練習。オヤヂはコース3があることを初めて知ったが、コース3が最も長くて(と言っても1周3km足らずだが)、最も高速コースであることは、走り始めて直ぐに判った。で、豪快なドリフト走行を暫し楽しんだ後は、再びレース。今度は、1台ずつのタイム・アタックだ。停止状態からスタート後、1周してゴールラインを通過した時点で終了、の単純な形式。オヤヂは、比較的タイトなコーナーでどうしてもリアが流れてしまい(ステアリング操作が大き過ぎたり、ブレーキングが甘かったり、スロットルを開けるのが早かったり、原因は色々だ)、6位(ビリから2番目)と撃沈。

昨日書き忘れたが、総合順位を決定する為の「得点」は、レースの順位がその儘得点になる(1位=1点、7位=7点)のと、トラクターのお世話に1回なる度に2点が加算される仕組みで、最終的に、得点が最も少ない人が総合優勝者となる。午前と午後にそれぞれ1レースずつがあり、レースが行われるのは3日間なので、可能性のある”最低”(=最優秀)得点は、6点だ。一方、トラクターのお世話になる可能性の回数は一応無限大なので、理論的な”最高”得点も無限大である。オヤヂは、昨日も本日も、レースで9点ずつを獲得(3位と6位)し、更に本日はトラクター・ポイントが1回分(2点)加算されたので、合計20点となった。その結果、総合順位は4位に後退。しかも、4位には3人が犇く激戦状態である。
…明日も何とかビリにだけはならないように、頑張ろうっと。

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