Arvidsjaur, Sweden 2日目(ADE on ICE PRO)

本日は、ADE on Ice Pro in Swedenの2日目だ。ADE in Finlandの朝食と比べると、多少ドイツ寄り雰囲気がする朝食を済ませた後、昨夕決まった”新設”氷上コースに皆で出向いた(飛行機に乗り遅れた[?]らしい3人の不参加が決まったので、総勢7人)。昨夜も雨が降ったようだし、気温は相変わらず高く(+2℃)、朝は止んでいた雨が暫くすると再び降り出したりもしたので、新設コースも昨日のコースよりはマシ、と言えるだけで、畢竟ずぶ濡れだ。

朝イチのカリキュラムは、直線コースにパイロンを等間隔に並べての、所謂quattro dancingの練習だった。要は、普通のパイロン・スラロームではなく、リア・タイヤを常に滑らせ/ドリフトさせて左右のオーバーステアリングを維持しながら、前輪のグリップだけで行きたい方向にクルマを進める技術の習得が目的である。オヤヂは、日本のADEに参加し始めた当初から、quattro dancingが苦手で、今は以前よりも幾らか雰囲気は出せるようになったものの、まだまだ稚拙なドリフトしかできないので、Anthony Hopkins似のオランダ人インストラクタのRob Kunstが、マンツーマンでオヤヂの指導をしてくれた。そのお陰で、少しは様になってきたところで、お約束のタイム・アタックだ。”Who does want to go first?”のJanの声にすかさず反応して、Chrisがオヤヂの背中を押しやがったので、ツルツルの氷面で転びそうになりながら数歩も前に進み出てしまったオヤヂが、否応無しに最初のアタッカーを引き受ける羽目になってしまった。仕方が無いので、Robに教えて貰った通りに、丁寧なスロットル・ワークと優しいブレーキング、そしてグリップ走行よりは少しだけ多目のステアリング操作で、ワルツを頭の中で奏でながらリズミカルにお尻を振りつつ、パイロンを回り込んで行き、ゴール。うん、悪くなかったんじゃない? Robも親指を立てながら頷いてくれたしネ。

ところが、その後にスタートしたMarcoもRalphもその他のどいつもこいつも、皆グリップ走行で普通のパイロン・スラローム風に走りやがっているじゃん? 何だこいつら、汚ぇぞ:そりゃあグリップ走行の方が速いに決まってるじゃんかよ! –そんな訳で、オヤヂの順位はビリから2番目の6位だった。ふーん、そういう訳ね。

その後は昼休み迄たっぷり3時間余り、2コースある周回コースのうちのコース1で、文字通り厭になる程ドリフト走行の練習を繰り返した。皆、昨日からのパートナーに飽き始めたので、パートナーをシャッフルしながらオヤヂも他の参加者のほぼ全員の助手席に乗る機会を得たが、皆本当に巧い! が、オヤヂだって今年の始めにY氏と一緒に女神湖に出かけて定常円旋回が出来るようになったのだっから、タイトなコーナーはゼロカウンターでお尻を振りながら曲がれちゃうし、連続する中規模コーナーは蟹走り(四輪ドリフト)と振り替えしの併せ技で切り抜けられちゃうもんねーッ、というところを一応見せてやったヨ。

そして午後のカリキュラムは、未体験のコース2で、いきなりのタイムア・タックからスタート。インストラクタの先導車に続いてコースを1周した後、再びオヤヂからアタック開始だ。どうせまたドイツ人たちはグリップ走行で攻めるに決まっているので、オヤヂも無駄なドリフトはしないように注意しながら、コーナーは極力小回りするよう心掛けて、周回を終えた結果は2’20″。勿論、その時点では速いのか遅いのか判らなかったが、真剣モードのドイツ人たちのアタックが終わってみると、オヤヂのタイムは3位だった。そりゃそうでしょう、オヤヂだって伊達にサーキット走行をしている訳ではなくて、I選手やS師匠から値千金の教えをみっちり受けて来ているんだから、グリップ走行なら任してよ。

その後は、またひたすら周回練習。合間に、ビデオ連携GPSシステム付きの車両に乗り、助手席のJanからコーチングを受けながらの、運転技量チェックが入る。1周目には、「コーナーからコーナーへは最短距離で行け」「コーナー出口の姿勢作りを入り口から始めておけ」等々、やはり普段からサーキットで師匠たちに教えられていることをJanの口からも繰り返されたが、2周目には先程注意されたところをほぼ解消した走りができたので、”Sehr gut!”とお褒めの言葉を戴けた。しかしこれも出来て当然でしょう、なにしろオヤヂは日本のADEで素晴らしいインストラクタの方々から最高の指導を受けて来ているのだから。お陰様で、今日の終わりには、オヤヂのラップタイムは2分フラット迄向上した。

夕食前には、参加者2人ずつのビデオ&GPSデータに基づくライン取り+速度グラフを並べて比較しながらの反省会。ここで、オヤヂの走行の効率の良さをJanが褒めたものだから、ドイツ人たちの口数が減った。そして極め付けは、夕食後の「本日の総合順位発表」:午前のスラロームで上位だったドイツ人たちは、周回コース走行で結構トラクターのお世話になっているので加算ポイント(概念としては減点)が多いのに対して、スラロームで扱けたもののトラクターのお世話にはなっていない(※コースアウトしても自力で脱出できたことは何度もあったが)オヤヂは加算ポイントが無い為、総合順位でも驚きの3位だったのだ! その結果を受けて明らかに落胆したのを隠さずにいるChrisは、オヤヂと口をきいてくれなくなってしまった。オイオイ、そんなに真剣にならなくてもイインジャネ? そもそも、最初にあんたらが蒔いた種やろ? 何だかオヤヂは針の筵に座らされた気分だ。嗚呼、明日以降が憂鬱 🙁 。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です