Audi TT 2.0 TFSI, 結構いいなぁ…

昨日から借りているAudi TT 2.0 TFSIで、今朝も出勤した。シフト(セレクタ)レバーを、”マニュアル”乃至は”スポーツ(S)”にセットして、ガス・ペダルを思いっきり床迄踏み込むと、結構簡単にホイール・スピンすることが判った。ホイール・スピンが起こると、即ESPElectronic Stability [/Stabilization] Program)が介入するので、実際にはクルマの挙動としては何も起きないが、メータ・パネル内のESP作動インディケイタ(アイコン)が黄色く光るので、ホイール・スピンが起き掛けたことが推察できる仕組みだ。

オヤヂの愛車RS4は420馬力で四輪駆動(four wheel drive [4WD] / quattro)なのに対して、TT 2.0 TFSIは200馬力で前輪駆動(front wheel drive [FWD])だ。従って、計算上は、タイヤ1輪あたりに掛かる馬力は同じ筈だが、低ミュー(μ[摩擦係数]:摩擦係数を表す記号としてμが使われることが多い為、摩擦係数の俗称としてミューを用いる習慣が浸透している)路以外では、RS4でのホイール・スピンの経験は皆無に近い。マニュアル・トランスミッション+クラッチと、セミオートマチック(S-tronic / DSG)・トランスミッションとの違いに因る、エンジン・パワーの伝達効率の違いも無視できないのかもしれないが、4WD車の場合、発進加速時にクルマの荷重が後方に移動した際には、主として後輪を駆動させることでタイヤから路面に効率良く力を伝えることが可能なのに対して、FWD車では、クルマの荷重が後方に移動して前輪の荷重が軽くなると、結果としてタイヤと路面の間の摩擦力が低下することになり、ホイール・スピンが起き易い状況を招くのだと考えられる。ESPを切ってやれば、TT 2.0 TFSIでホイール・スピンを起こすのは簡単だということになるが、公道でESPスイッチをオフにする勇気は、オヤヂには無い。

それにしても、DSGの出来は素晴らしい。以前、Volkswagen Golf GTIに試乗した際にも感じたが、マニュアル・シフトでは絶対に敵わない素早く正確なシフト・チェンジの魅力は、一度体験すると脳裏から離れなくなってしまう。ステアリング・ホーイル裏のパドルを使って、マニュアル・モードで積極的にシフト・チェンジをするのも楽しいが、スポーツ・モードの変速プログラムがかなり秀逸だと感じた。環境保護に熱心な人々の誤解を恐れずに言えば、”不要な”シフトチェンジをせずに、常に高回転域までエンジンを回させてくれて、必要(?)とあれば、3速5,000回転あたりでホールドだってしてくれる。しかも、高速からフル・ブレーキングで一気に減速する際には、適度にシフトダウンしてエンジン・ブレーキを効かせてくれるし、シフトダウンの際には一瞬ブリッピング(エンジンの空吹かし)をして、一段下のギヤでその時の速度を出すのに適したエンジン回転数に合わせてくれる(そうすることで、クラッチで無理矢理に回転数差を吸収せずに済むので、クラッチを労ることになる)オマケ付き。こりゃぁもう、大多数のドライバーにとってはマニュアル・モードは不要かも、と思わされて嬉し泣きを禁じ得ない程、完成度が高いですぜ、旦那。

オヤヂの代車としてTTを貸与して貰えたという話を、妻が職場でしたら、「それは撒き餌ですね!」と同僚から指摘されたらしい。オヤヂは、Audi Japanの”撒き餌”式販売促進戦略に、まんまと乗せられそうだ。が、何とか踏み留まるぞ!だって、某伊太利亜車の予約金を振込み済みだもんネ。

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