東京見物 〜その2〜

昨夜泊まった渋谷セルリアンタワー東急ホテルで朝食を摂りながら、さて今日の午前中は何をするか、という話になった。昼には友人一家と待ち合わせて、今回の東京見物のメイン・イベントとなる”店巡り”に午後一杯付き合って貰う約束になっていたので、それ迄の暇な時間を何とか有意義に過ごしたいと思ったのだ。すると妻が、世界で唯一の博物館に行ってみたいと言い出した。

その博物館とは、目黒寄生虫館 Meguro Parasitological Museum (MPM)である。何でも、寄生虫(の一部)がダイエットにいいとか、アトピー性皮膚炎の予防/治療に有用だとかいった話が、TV番組で持て囃された時期が以前にあり、その頃にこの奇妙な博物館が「お勧めデートスポット」として紹介されたことがあったらしい。オヤヂもダイエットには興味が無い訳ではないが、寄生虫には全く興味が無いので、あまり気乗りはしなかった。けれども、代替案も出せなかったし、折りしも友人との待ち合わせ場所も目黒だったので、渋々MPMに行ってみた。その結果、後悔するまでには至らなかったが、沢山のサナダムシやフィラリアの類の標本を見せられても、喜ばしくもなかったことは言うまでもない。但し、今でもデートスポットではあり続けているようで、我々夫婦以外にも、男女のカップルが意外に沢山MPMを訪れていたのには驚いた。
MPM.JPG
きし麺似のサナダムシを散々見た直後に、友人との待ち合わせ場所で昼食にパスタを食べてから、本日最重要な目的地であるコーンズ・アンド・カンパニー・リミテッドの芝ショウルームを訪問した。昨年に中年親爺用ライフ・スタイル・マガジン( UOMO )の読者リポータ企画で借り受けたMaserati Quattroporteもコーンズが日本の販売代理店であるが、コーンズの取り扱い車種/自動車メイカー中、日本で最も有名なのはFerrariであろう。オヤヂは昨年末からバーチャルな世界でFerrariを運転するようになってから、その魅力にすっかり取り憑かれてしまったので、現実の世界でも是非ともFerrariをじっくりと見てみたいと思ったのだ。

ショウルーム1階入口付近では、漆黒の612 Scagliettiが我々を出迎えてくれ、その奥では真紅(所謂Ferrari Redの一つであるRosso Corsa)に塗られたF430 Spiderが燦然と輝いていた。
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更に2階には、沢山の360 Modenaたちが様々な色を身に纏って陳列されていた。その芸術品の如きクルマたちに囲まれてすっかり舞い上がったオヤヂは、現行Ferrariの中で最廉価版であるF430 Coupe(今後は、カーボン・セラミック・ブレーキシステムが標準装備になることもあって、基本車輌価格はたったの2400万円余り)の見積り迄して貰ってしまった。外装/内装ともどんなご要望にもお応えします、という徹底したカスタム・オーダー・サービス制をいいことに、ギヤは勿論F1で、右ハンドル仕様、そこらじゅうにカーボン製パーツを散りばめる、等のオヤヂの好みをどんどん取り入れて貰ったところ、オプション代金が約340万円になった。そして、消費税額や自動車取得税額が夫々トヨタ・カローラの車輌価格並みのこのクルマの購入に必要な金額は、諸経費込々で限りなく3千万諭吉に近付くことが判った。あのさぁ、家を買おうとしているんじゃないんだけど…。しかも、今すぐ頼んでも納車見込時期は2年後。もう笑うしかないナ。

コーンズ芝でボーッとなった頭がハッキリしないうちに、オヤヂたちはLamborghini麻布にも乗り込んだ。しかし、わざわざ予約までして行ったLamborghiniの販売員の対応は、コーンズのそれとは雲泥の差で、例え貧乏だろうと仮にも客であるオヤヂに対して、儀礼を欠いた態度で接してきやがった。しかも試乗(助手席のみの同乗走行)したGallardoの印象はイマイチ。5L V10エンジンなのに、エンジン/排気音や加速感等は、2L 直4エンジンのLotus Exige Sとかわらないんじゃない?と思わせるようなシロモノだった。これなら、兄弟車のAudi R8の方がずっと安くて実用的な分まだマシだ。やはり、猛牛よりも跳馬、なのか?

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