ムール貝

筑波サーキットからの帰り路に、スーパーマーケット「かわいち」に寄ってみた。数年前に住んでいたアパートの傍にあるスーパーマーケットで、以前は頻繁に利用していたのだが、今の家に引っ越してからは、利用回数がめっきり減ってしまった。けれども、主として野菜や魚介類が驚くほどの安価で売られているので、貧乏なオヤヂとしては大好きな店だ。

久し振りに立ち寄った「かわいち」はしかし、昔と全く変わらぬ佇まいと内装、そして品揃えで、オヤヂを迎えてくれた。相変わらず安値の付いた真鯛や真鯵、そして岩牡蠣などを次々と買い物籠に放り込むうちに、オヤヂはふと、見慣れぬ貝のパックに気付いた。「ムール貝 北海道産」と表示があるが、パックに4匹一纏めで詰められたそれらの貝は、地中海料理等で見慣れたムール貝に比べて極端に大きく、殻の長軸方向の長さは、凡そ15cm程もあって、カラス貝ではないかと思えるくらいに巨大だった。

Wikipediaに依れば、ムール貝 (仏:moule/英: mussel) にはムラサキイガイ(紫貽貝)という和名もあるようで、北海道南部以南に外来種として分布する、との記載もある。面白いのは、足糸(そくし)に関する記述だ。殻の中の、身というか、所謂「足」の部分から、何じゃこりゃ? という感じの鬚のような藻屑のようなものが生えているのだが、それを足糸と呼ぶらしく、ムール貝はこの足糸を使って、体を岩などに固定して生活しているらしい。そして、この足糸は蛋白質らしいのだが、非常に強靭で接着力も強いため、水中接着剤開発の為の研究対象となっている、ということなのだ。世の中、意外なところに発明(?)の種が潜んでいるものなんだねぇ。 🙄

4匹1パックで250円という激安価格だった巨大ムール貝はしかし、ニンニクと一緒にワイン蒸しにするとそれなりに美味で、特に妻は、生(岩)牡蛎より美味しいと言う程、気に入った様子だった。オヤヂは、生牡蛎の方が好きだが、価格を考えると、ボリュームとしっかりした歯応えのある巨大ムール貝は、非常にお得な食材であることは確かだ。

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