新型BMW Z4に試乗

BMW新型Z4 その1 オヤヂの家の近所のBMWディーラで、新型Z4の試乗をしてきた。

試乗車は、sDrive35i。燃料直噴・直列6気筒をパラレル・ツイン・ターボで武装した最高出力225kW (306ps)のエンジンと、7速ダブル・クラッチ・トランスミッションとの組み合わせで、0-100km/h加速が5.1秒だと謳う、車両価格(税込)695万円成の高級車だ。

まず外観をみると、すこぶる格好イイ。Z3や先代Z4から受け継がれた、ロングノーズ+ショートデッキの、古典的な2人乗りスポーツカーのスタイルだ。しかも、先代Z4よりも幅広く且つ平たくなったので、よりスタイリッシュになったと思う。Mazda RoadsterやHonda S2000よりも断然洗練されたデザインだし、価格的にはより上位ランクのMercedes-Benz SLよりもイイし、もしかするとFerrari Californiaより素敵かも知れない。
BMW新型Z4 その2 だけれども、走り出してみると、というよりもクルマに乗り込んでみた瞬間から、「?」の連続だった。まず、スイッチ類やレバー類が、”一切の“直感的操作を拒むのだ。勿論、他のBMWブランドのクルマ達とは、かなりの点で操作系機器類の整合性が図られているのだとは思うが、BMWに全く馴染のない人間に対して、余りに不親切な気がする。自動車運転歴が25年以上の、しかも曲がりなりにもクルマ好きを自負するオヤヂが、説明を受けなければクルマを単純に発進させることすらできない、というのはどうよ?

BMW新型Z4 その3 そして、走り出してもやはり「?」の連続。ガス・ペダルを踏むと、1.6tもある車重を感じさせずに苦もなくスッと走り出す反面、爆発的なパワーでガンガン加速するような印象を受けることは全く無いし、軽々と(或はスイスイと?)走るようなイメージでもない、単にそれなりに洗練された”高級車”然とした、ごくごく月並な無理の無い走りっぷりだった。官能的なまでにどこまでも淀み無く滑らかに吹け上がる、という噂の、BMW直6エンジンとはこの程度のモノなのか?と、オヤヂは落胆を隠し得なかった。また、ステアリング応答も鈍いというのか、ステアリングの切り始めに間髪を入れず自然に回頭が始まることは無く、一呼吸置いてからクルマの向きが変わり始めるので、自分の感覚よりも常にステアリングを切り増すイメージだった。要するに、ド・アンダー(超アンダーステア)。まさか、常にガス・ペダルを踏み込んで後輪を滑らせ、パワー・オーバーステアに持ち込んで曲がることを前提に設計されているわけではあるまい?

BMW新型Z4 その4 今日の試乗の結果として出したオヤヂの結論は、次の如しだ。新型BMW Z4は、スポーツカーでは無い。殆んど真直な道をゆったりと走りながら、時々現れる緩やかなカーブで必要以上にステアリングを切らねばならない苦労を強いられることで、スポーツしている気にさせられる、(ちょいとラグジュアリーな)スポーティ・カーである。でも、何しろ格好イイ(ファッショナブルだ)から、売れるかも。 :mrgreen:

※因みに、助手席には必ず販売員が同乗する関係で、オヤヂとは別々に自分で新型BMW Z4のステアリングを握った妻も、期せずしてオヤヂと全く同じ印象を抱いたらしい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です