昨日完了したタイヤ+ホイールの換装であるが、実はかなり「大変」なことで、オヤヂ個人の時間と労力を注ぎ込んだresearch（情報収集）と、その過程で図らずも多方面の方々のご協力を仰いだ結果として、漸く実現に漕ぎ着けたものだ。

Audi RS4は、市販車としては世界屈指の高性能を誇るセダンであり、それが故に、巨大な制動装置を備えている。特に前輪のブレーキ・ロータ(ディスク)は φ365mmもあり、それに8ピストン・8ポッドのキャリパーが付いているので、18インチ以上のホイールでなければ収まり切らない。しかも、キャリパー は外側にかなり飛び出しているため、オフセットが深い（ブレーキに覆い被さる度合いの大きい）ホイールは装着できない。従って、Audi純正で尚且つ RS4専用の18インチ乃至は19インチホイールならば問題無い一方で、非純正品で装着可能なホイールを探すのは至難の業なのだ。

そのことは、冬季（スタッドレス）タイヤ用のホイールを探した際に既に痛感されられていた。汎用スタッドレスタイヤでは、あまり大径・幅広のものが 存在しないこともあって、どうしても18インチのホイールである必要があったのだが、日本では発売後間も無く、実車が殆ど出回っていない輸入車用の規格品 となると、尚更入手困難であることは言うまでも無い。１本当たりに何十万円も払う覚悟で、カスタム・オーダをする資金的な余裕があるのならともかく、常識 的な価格帯での製品を探すのには本当に苦労した。

結局、冬季タイヤ用ホイールには、イタリアの有名な会社であるOZの製品を選んだ。OZはF1にもホイールを提供していることで、技術面でも充分に 高い評価を得ている会社であるが、デザイン面でも定評がある。残念ながら、オヤヂが選んだ製品は、デザインや重量では充分満足は行かないものだったが、価 格を優先すると、愛車に装着可能な18インチ・ホイールはそれしかなかったのだから、仕方がない。このあたりの経緯は、本年１月６日の日記にも詳しく書い た通りだ。

しかし、夏用タイヤ+ホイールを選ぶに当たっては、出来るだけ妥協はしたくなかった。勿論、資金面の制約は大いにあるので、その意味では充分な妥協 が必要だったが、とにかく、可能な限り軽量で尚且つ格好が良いホイールと、なるべく乗り心地を犠牲にせずに高いグリップ力を得ているタイヤの組み合わせ で、結果として純正よりもオヤヂの好みに合ったものを選ぶ、という条件を設定した。

一般には、鋳造よりも鍛造のアルミ・ホイールの方が単位重量あたりの剛性が高いので、結果としてホイールの軽量化が可能だと言われている（そして当 然価格は上がる）が、「鍛造」を謳いながらもヘタをすると鋳造のものより重たいくらいの製品があったり、鍛造でもオフセットが合わずに装着不能だったりす る製品が多く、更にはデザインがオヤヂ好みでなかったりするものを除くと、畢竟、OZの製品か横浜ゴムの製品で鋳造のものが幾つか候補として残るだけだっ た。

で、以前に冬季用タイヤ+ホイールのセットを購入した店に相談すると、実車にホイール現物を仮当てして確認するのが一番！という答えだったので、約 束の日時に店に行ってみた。すると驚いたことに、横浜ゴムのホイールの設計を担当なさっているＨ氏と、実際の製造を行なっているエンケイのＫ氏が、我が愛 車の足回りの各種寸法計測の為に出向いてくださっていた。で、素人のオヤヂには理解不能な各種計測点での数値を元に、Ｈ氏が出してくださった結論は、小生 の挙げた候補者の中では「AVS Model T5 20インチがお勧め」というものだった。「（純正よりも）軽く、乗り心地もしなやかなものを選ぶ」という目的に沿って考えれば、より重くなって乗り心地も 損なわれ易い「インチアップ」はなるべく避けたいところであったが、何しろ特殊なオフセットが必要条件なだけに、多少の妥協が必要だった訳だ。それに、イ ンチアップをしても、ホイールは純正のものより軽くなったし、ヨコハマタイヤのADVAN Sport (255/30 R20)も、コンチネンタル・タイヤ製の純正品(255/35 R19)より乗り心地がオヤヂ好みなので、全く問題なし。更には、念願のAIR watchも同時に組み込み・取り付ける事ができたので、オヤヂは大満足だ。気付いてみると、全て横浜ゴムの製品で足元を一新する結果となった。

写真左は、前輪の写真であるが、中身（ブレーキ・ロータ）が詰まっているので、自転車のタイヤ並みに大径の20インチ・ホイールなのに相対的に小振りに見 えてしまうところが恐ろしい。写真右は、撮影条件が悪く、反射光で見難いのが残念だが、ステアリング・カラムの上に取り付けられた、AIR watchの表示機部分だ。