Lamborghini Gallardo LP550-2 VB試乗!

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オヤヂの馴染みのディーラ(ランボルギーニ江戸川)で、世界限定生産250台のレア・モデル、Gallardo LP550-2 Valentino Balboniを試乗させて戴いた。初期の写真発表では、Arancio Borealis (オレンジ)のボディ・カラーに白/金のコンビネーション・ストライプが印象的だったが、江戸川でオヤヂを待ち受けていたのは、Verde Ithaca (薄緑)に塗られた車両だった。勿論、白/金のストライプは、しっかりと入っていたけれど。

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ボディの中央に入れられた白/金のストライプは、流石に純正特別塗装なだけあって、周囲の塗装との継目や段差が一切無く、完璧に滑らかに仕上げられていた。遠目に見れば、例えばストライプのステッカーを貼付するだけでも同様の見栄えは得られたであろうが、この辺がプレミアム・カー・メイカーの拘りなのだろうか。

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外装のストライプに呼応して、内装でもセンター・コンソールが白く彩られ、シートにも白線が入れられており、特別限定仕様車(LP550-2 VB)であることをしっかりと主張している。カーボン・パーツはオプションだそうだ。勿論、人其々の嗜好があるだろうけれど、オヤヂは白のセンター・コンソールは好きになれない。それよりも、メーターパネル等に工夫を凝らした方が良かったのではないかと思うが、コスト的に厳しかったのだろうか? 否、元来、開発費も含めて、この手のクルマに”コスト”がそれ程重要な意味を持つとは思えないし、メーターパネルの意匠に凝るのは、他の多くのメーカーでは限定生産モデルの常套手段の1つでもある訳だし、やはり検討の余地はあったのではないかと、オヤヂは思う。

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先代Gallardoの最軽量モデルであるSuperleggeraの標準装着ホイールと同じScorpiusから覗いているのは、巨大なカーボンセラミック・ブレーキシステムである。このブレーキは実に秀逸で、低温時でもスティール製のブレーキに勝るとも劣らぬコントロール性を見せる。但し、装着タイヤが普通のPirelli P Zero (Corsa Systemではなく)だった為か、○※X km/hからのフルブレーキングの際には、ブレーキの制動力がタイヤのグリップ性能を軽々と上回ってしまい、ABSが早々に介入を始めるので、制動距離が却って延び延びになるのが、少し気になった。

遅くなったが、ここで車名の由来について、触れておかずにはいられない。Gallardoは、スペイン人の闘牛士の名に源を発するらしい。そしてLPは、longitudinale posteriore、即ちエンジン搭載形態が、縦置き後方(ミドシップ)であることを示している。続く数字の550は、エンジン出力が550馬力であることを示し、ハイフン後の数字の2は、このクルマが二輪駆動である証だ。因みに、原型となったGallardo LP560-4は、560馬力の四輪駆動である。そして、Valentino Balboniは、40年の永きに渡ってLamborghiniの開発テスト・ドライバーを勤め、先頃勇退した人物に敬意を表し、そのテスト・ドライバーの氏名をその侭冠したものである。

10馬力のデチューンを受けたエンジンといえども、550馬力を後ろの二輪のみで受け止めるように出来上がっているクルマを、果たして普通に走らせることができるのか否か、オヤヂには一抹の不安があった。オヤヂの乗り慣れた高出力車は、420馬力のAudi RS4も、560馬力のGallardo LP560-4も、何れも四輪駆動であり、オヤヂの乗ったことのある二輪駆動車では、NSX/NSX-Rの280馬力が最高なので、550馬力の後輪駆動車がいったいどんな走りをするのか、全く想像できなかったからだ。

しかし、いざ走り出してみると、少なくとも直進加速に於いては、LP550-2 VBとLP560-4の違いは判然としなかった。どちらも、脳味噌に流れる血が慣性の法則に従って一瞬で後方に集められてしまい、気を失いそうになるくらいの勢いで加速し、矢の如く突っ走る。コーナーでは、その尋常ではない出力を生かして、腕があれば簡単にドリフト・モードに持ち込めるらしいが、オヤヂにはそんな腕は無いので、極々低速でタイトなコーナーを曲がってみた。四輪駆動のドライブシャフトが取り去られ、フロントのLSD (limited slip differential)も取り去られた結果なのか、ノーズの軽さと滑らかな回頭性が印象的だった(先入観に起因する幻想?)。オヤヂがお金持ちだったら、わざわざ言う迄も無く欲しい1台だが、貧乏だからなぁ…。 😥

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