携帯メール着信音で四苦八苦

オヤヂは、携帯電話を普段殆ど使わない。従って、携帯電話を持ち歩きもしない。いつも自宅の居間(の充電器上)に置きっぱなしだ。だったら”携帯”電話の意味をなさないし、持って(利用契約して)いる意味すらないだろう、と周囲の人々から屡々言われる。確かに仰る通りである。

しかし、ごく稀に、例えばサーキット走行に出掛けた際などに、無事を妻に知らせる為に、携帯電話があった方が便利なので、やはり利用契約を打ち切ってしまう勇気はないのだ。

それはともかくも、携帯電話を殆ど使わないオヤヂの携帯電話は、10年近く前に買ったNTT Docomoのmovaの侭であった。けれども、movaは2012年3月31日を最後に使えなくなる、というお知らせをDocomoが執拗に流しているし、今ならキャンペーン価格で安くFOMAに乗り換えられる、ということを知ったので、流石に携帯電話が使えなくなるのも困るし、高額の機種変更料が必要ないのなら、FOMAに換えてもいいか、と思い、先日Docomoショップに行ってみた。

繰り返すが、オヤヂは普段携帯電話を使わないので、いざ使おうと思っても、全く使いこなせない。流行りの最新機種が、どんなに高機能で如何に便利であろうと、オヤヂにとってはまるで無意味だ。なにしろ、使えないのだから。そこで、機能が限定されていて使い易いらしい、主としてお年寄り専用の「らくらくホン」というのにしようと思っていた。オヤヂは年齢的には立派な中年だが、脳の中身は高年/老年なのだから、携帯電話もそれなりのものを使って何が悪い!という気持ちだった。

ところが、「らくらくホン」は非常に高価だった。機能が限定されている筈なのに解せない話だが、高くては貧乏なオヤヂには手が出せない。そこで、もっと安い機種はないのかと店員に尋ねると、機能的にはらくらくホンと同等なのでシンプルで使い易く、デザイン的には多少若向きで、しかもお手頃価格の、お客様にピッタリの機種がございます、と言われたので、奨められる侭にそれを購入した。確かに、周囲の人間から聞いていた話よりはだいぶ安かったし、機能的にもかなり限定されているようなので、オヤヂとしてはかなり満足のゆく買い物だった。また、movaからFOMAへの契約変更手続きや、古い携帯電話から新しいものへのデータ移植作業、そして古い携帯電話の廃棄処分、等も全て円滑にやって貰えたので、その点も喜ばしかった。

しかし、その後がいけない。メールの着信音が、プリインストールされているものでは気に入らなかった(妻に「変なの!」と莫迦にされる音しか無かった)ので、着信音として使えるデータの入ったファイルを外部から携帯電話に取り込んで使うしか道が無かったのだが、オヤヂはそのやり方を知らなかったのである。シツコイようだが、オヤヂは携帯電話を使えない。 😳  周囲の人間には異口同音に「着信音/着メロサイトにアクセスして、データをダウンロードすればいいじゃん!」と言われたが、携帯電話を使えないオヤヂが、そんなことをできる訳がなかろうが。…パソコン(PC)を使えない人の気持ちが、オヤヂにも初めて少し解った気がする。

幸い、オヤヂはPCなら多少使いこなすことができるし、更に好都合なことに、オヤヂのPCには「音」データ・ファイルが沢山保存されている。しかも、携帯電話のOS(operating system)は、実はLinuxだ。そこでまず、携帯電話とPCを接続して、携帯電話のメモリー(microSDカード)に、音のデータ・ファイル(拡張子WAV)を転送・保存してみた。が、携帯電話には、それらのファイルは全く認識されなかった。慌ててマニュアルを調べると、着信音(着メロ)用のファイルは、拡張子がMLD乃至はSMFという、オヤヂがこれまで見たこともないものでなければならないことが判った。

そこで、ファイル変換用のアプリケイションをネット検索してみたが、残念ながらLinux用のファイル変換ソフトでは、MLDやSMFに対応したものは見つけることができなかったので、不本意ながらWindows用のファイル変換ソフトで、WAVファイルをMLDファイルに変換してみた。けれども、やはり携帯電話でファイルが認識されない。調べてみると、携帯電話の機種毎に対応ファイルが微妙に異なっているため、その機種専用のファイル形式にしないと駄目らしい(しかも、そんなことは世間の常識らしいナ)。だが残念なことに、オヤヂの携帯電話機種に対応したファイルを作ってくれるソフトは見つからなかったので、着うた(iモーション)用ファイル(拡張子3GP)に変換して誤魔化すことにした。 :mrgreen:

なんだかんだと、丸一日四苦八苦した挙句、漸くオヤヂの携帯電話にメールが着信すると、セクシーな女性が優しく”Master, I have a mail for you.”と囁いてくれるようになったのだった(嘆息)。

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