リア・ブレーキキャリパのオーバーホール(Gallardo LP560-4)

先月の富士スピードウェイ(FSW)スポーツ走行後に、5xでLamborghini Gallardo LP560-4のブレーキ・パッド交換をして貰ったところ、リア・ブレーキ・キャリパのオーバーホール (overhaul) の必要性を指摘されたので、昨日、LP560-4を5xに預けて、リア・ブレーキ・キャリパのオーバーホールと、序でに前後のブレーキ・パッド交換をお願いした。クルマを預けている間、5xが貸してくれた代車は、Suzuki MRワゴンだ。DOHC I/E VVT (variable valve timing) Engineは40kW (54PS)/6,500rpm, 63N・m (6.4kg・m)/4,000rpmを搾り出し、CVTトランスミッションとの組み合わせで、淀み無い加速を演出してくれるので、412kW(560PS)/8,000rpm, 540N・m/6,500rpmを発揮するLP560-4から乗り換えても、全く違和感の無い素晴らしいクルマだった。

ところで、ブレーキ・キャリパのオーバーホールを施行するには、リペア(オーバーホール)キットが必要である。要は、経時変化や、熱や外力が加わることによって劣化/変形してしまった部品を、新品に交換する訳だ。最も傷み易い部品はゴム製のシール(O[オー]リング)類なので、ブレーキ製造販売元や自動車メーカーは、自社製品用のそういった交換用部品を供給しているのが普通である。で、オヤヂがまずLamborghiniディーラに訊いたところ、キャリパのピストン用シールのみなら、後部片側約3,000円(左右両側で6,000円)で販売しているが、それ以外の部品の販売はしていないので、ピストン・シールで用が足りない場合は、キャリパ丸ごとの交換になる、という返答だった。しかし、今回オヤヂ(のGallardo LP560-4)が必要としているのは、キャリパ内部のピストン・シールではなく、寧ろキャリパ外(内側)のダスト・シールなのだから、ピストン・シールのみでは用が足りないのは明らかだし、かといってたかがシール用リング(平たく言えば、黒いゴム輪だョ)の破損だけでキャリパ交換をするなんて莫迦莫迦しいので、そんな選択肢は問題外だ。

さて、Lamborghini Gallardo用のブレーキは、Brembo社製品のOEM供給を受けている。キャリパ外側の表面にはシッカリと”Lamborghini”のロゴがペイントされてはいるが、中身はBrembo製なのだ。そこで、Brembo社の汎用リペア・キットの価格を調べて貰ったところ、シール用リング類(何度も言うが、只のゴム輪)1個の価格設定が数千円なので、後部左右のユニット全体のオーバーホール”キット”の価格としては5万円を超える、という回答を得た。ゴム輪数個を買うだけで5万円かよ?! ということで、貧乏なオヤヂにはとても買えないので却下。

さて、Lamborghini社は、Audi/Volkswagenグループ傘下の中小企業なので、現在はLamborghini社独自に設計/開発/製造している製品/部品は少なく、特にGallardo LP560-4の場合は、親会社であるAudiから殆どの部品の供給を受けている。イタリアのSant’Agata BologneseにあるLamborghini本社工場では、ドイツのNeckarsulmにあるAudiの生産工場から届いた部品(シャシ[Chassis]や車体[Body]を含めて)を組み立てているに過ぎず、完成車をつぶさに観察すると、そこらじゅうにAudiのエンブレム(4連輪)が入っているのだ。これは即ち、Lamborghini Gallardo LP560-4はAudi R8と殆どの部品を共有しており、相互に部品の流用が可能だということを意味する。まあ、こんな回りくどい説明をせずとも、LP560-4とR8が兄弟車であることは、一般に広く知られている事実だとは思うけれども…。そんな訳で畢竟、Audi R8のリア・キャリパ用オーバーホール・キットを5xに取り寄せて貰うことで、一件落着となった。キット内容は、ピストン・シール、ダスト・シール、そしてピストンそのものまでしっかり入って、片側9,000円(税別)と、貧乏なオヤヂには大変嬉しい廉価で入手することができた。こうなると、部品を売らないランボルギーニや、真の製造元であるブレンボの価格設定は、一体何なの?と思いたくなる。右の写真は、Audi Japanから届いたばかりのオーバーホール・キットの開封直後の様子で、意外にも(?)部品は極めて無造作に箱詰めされた状態であり、当然ではあるが、Audi社ではなくBrembo社の製品である。(以降の写真提供は、5xの深尾氏。有難うございます!)

ブレーキパッドに関しては、先日やはり5xで交換作業をして貰ったばかりなのだが、オヤヂが今後もサーキット走行主体なのは明らかなので、Porsche 911 GT3 RSに使っていてとても好印象のレース用摩材であるME22で前後とも揃えた、Endless社製の新品パッドを奢ることにした(ん~、オヤヂは最近クルマの消耗品に湯水の如くお金を使ってしまっているなぁ…。貧乏なのに 😥 )

キャリパを外して、劣化したシール類とピストンを取り除き、綺麗に掃除をして、新しい部品を組み込むと、LP560-4のリア・ブレーキは見事に甦った! 綺麗になったリア・キャリパをよぉーく観ると、やっぱりAudiのエンブレムが入っている(苦笑)。

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