チャラ男の車検(Porsche Boxster S)

Porscheと呼ぶのが躊躇われるような、見掛け倒しのチャラチャラした車なので、オヤヂが”チャラ男”と呼んで嘲っているBoxster S (986後期型)の車検の期限が迫ってきたので、近くのポルシェセンターに予約をした上で、チャラ男を持って行った。

点検整備の期間を含めて数日間、チャラ男を預けることが必要だということなので、ポルシェセンターの係りの人に鍵を渡すと、「少々お待ちください」と言うなり、その担当者はオヤヂがチャラ男を駐めた駐車場の方へと歩いて行った。以下は、暫くして戻ってきた担当者とオヤヂの会話である。

「お客様…。」
「はい?」
「最近、サーキット走行か何かにお出掛けになりましたか?」
「あぁ、はい。数日前に、仲間達と一緒に広場で車を少々振り回して遊びました。」
「なるほど。実はですね、お預かりするお車のタイヤなんですが、後輪のスリップサインが出てしまっておりますので、このままでは車検は通らない状態でございます。」
「うーん、やはりそうですかぁ。スリップサインが出ているのは気付いていたのですが、何とかなるかも、なんて軽く考えていました…。」
「いえ、その辺りは非常に厳格な基準がございますので、何ともなりません!」
「はあ、まあ、そうでしょうねぇ。で、お宅でタイヤ交換をお願いすると、費用は幾らくらいになるんでしょうか?」
「ポルシェセンターの場合、ポルシェ純正指定のタイヤしかお出しできないのですが、残念ながら、現在お客様のお車に装着されているDUNLOP SP Sport 9000は既に製造中止になっておりまして、しかもDUNLOPには、ポルシェ純正指定を受けている製品そのものが、現在はございません。従って、他メーカー製の純正指定タイヤをお求め戴くしかないのですが、前輪も既に経年劣化が進んでおりますし、当方と致しましては、前後のメーカー/ブランドが異なりますと、走行性能の保証を致しかねる状態となります故に、4輪とも交換させて戴くことになります。」
「ほう、随分と念入りですね。流石はポルシェというべきなんでしょうか?」
「有り難うございます…。」
「で、お幾らなんですか?」
「当店では、ほぼ定価でお出しすることしかできかねますので、交換工賃込みで凡そ22万円と少々になります。」
「 😯 に…!」
「但し、お客様ご自身が、他店でタイヤをお買い求めになった上で、そのタイヤを当店にお届けくださり、ご自身の責任においてそのタイヤをお使いになることを希望なさる、ということでしたら、ポルシェ純正指定タイヤでなくとも換装は可能でございます。」
「なぁんだ、そうなんですか 😆 。安心しました。では、早速馴染みの販売店でタイヤを購入し、可及的速やかにお宅に届けさせますので、そのタイヤに交換後に車検の手続きを進めて貰えますか?」
「畏まりました。」

そんな訳で、オヤヂは早速、矢東タイヤ全国通販センターでタイヤを購入して、ポルシェセンターに送って貰った。貧乏なオヤヂは、チャラ男如きにポルシェ純正指定のMICHELINやPirelliの高級ハイグリップタイヤを履かせてやる訳には行かないので、選んだのはKUMHO ECSTA ASX KU21。後輪(サイズ: 265/35 R18) 2本のみ、送料+税込の購入価格は、驚愕の29,820円也! これだけ安ければ、4輪とも換えてしまうこともできたくらいだが、そこは貧乏人としてとことんケチることにして、約19万円を浮かせた計算だ。車検費用そのものは、通常点検+消耗品交換費用+税金その他の諸経費合計で17万円余りだったので、タイヤ交換代を含めると締めて20万円余り。最近、911 GT3 RSやGallardo LP560-4のブレーキ周りのメインテナンスで結構出費が嵩んでいるので、本当に真面目な話、チャラ男の為に支払ってやれるのはこれが限界の金額だナ。

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