“水温計”で仰天(NC Roadster)

先日、Mazda NCEC RoadsterにBlitz R-VIT DSを装着してから、純正のメータパネルで得られるものよりもずっと詳細に、クルマの情報を知ることができるようになった。そうして、今朝の出勤途中、渋滞にハマって動けなくなってから暫く経った際に、何気なく”水温表示”に目をやって、オヤヂはオッタマゲタ! R-VIT DSのデジタル表示の数値が、摂氏102度だったのだ。 😯 (温度表示の単位が華氏なら、体温程度の数値なので全く問題ないが…。)

水の沸点は摂氏100度であるから、102度では沸騰してしまっているではないか! エーッ、朝早くからオーバーヒートか? と純正メータパネルに視線を移すと、クルマに元来備わっているアナログ水温計の針は、HとLの中間あたりを指しており、オーバーヒートとはまるで無縁の表示。運転席に座った侭見える範囲では、エンジン・ルームから水蒸気が噴出している様子も無い。どういうことだ? どっちを信用していいんだ? R-VIT DSが表示しているデータは、クルマのECUが監視している”故障診断用”信号の筈だし、純正アナログメータが表示しているデータも、元はといえば同じ温度センサ由来の信号の筈だから、表示機(R-VIT DS/純正アナログメータ)のどちらかの不具合ということなのか? 因みに、この時の油温表示(勿論R-VIT DSに依る)も、ほぼ同じ摂氏101度になっていた。

オヤヂの頭の中は、疑問や不安で一杯になったが、やがてクルマが渋滞地域を過ぎ、時速40km程度の速度で走行可能になると、ラジエタに走行風が当たって冷却効果が発揮されたお陰で、R-VIT DSの水温表示も摂氏90度を切るようになったので、緊急の大問題(例:オーバーヒートで走行不能)には発展しないと判断し、職場まで普通に走行・到着した。何故だ? という疑問が頭から離れないので、職場に着いて直ぐにネット検索開始。ふと思いついて、クーラント(coolant / 冷却液)の沸点(boiling point)について調べてみて、あっという間に問題解決だ。エンジン・ラジエタ内のクーラントとしては、水にエチレングリコール(ethylene glycol)を溶解させたものが用いられている。一般に、溶液(=クーラント)の沸点は、溶媒(=水)に加わった溶質(=エチレングリコール)のモル濃度に比例して上昇する訳だから、クーラントの温度が摂氏100度を越えても、沸騰しないのは不思議でも何でもなかったのだ。しかも、ラジエタ内は高圧になっているので、圧が上昇した分だけ、クーラントが沸騰(気化)する為に必要なエネルギー量が増える、即ち沸点が上がる訳だ。なるほどなるほど。 🙄

ちょっと冷静に考えれば解りそうなことだったが、”水温”という表示文字についつい引きずられて慌ててしまった自分が恥ずかしい。 😳 油温計はAudi RS4に標準装備されており、摂氏100度を越える表示も見慣れていたのだが、一般にアブラの沸点は摂氏100度超が当たり前なので、これまで特に気にしたことは無かった。けれども、熱源はクーラントもオイルも共に同じエンジンな訳だから、例え比熱が極端に違っていたところで、ある程度の長時間が経過した後は、似たような温度になっても不思議はなさそうだ。あとは、ラジエタやオイル・クーラ(もし装備されているのなら)の性能次第で、水温と油温に乖離が生じ易くなる、ということか。

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