群サイ(雪!)

本日は、エビスサーキットの走行仲間と一緒に、群馬サイクルスポーツセンターに出向いた。本来ならば、長野県の八千穂レイクを丸一日貸切で、凍結湖表氷上スポーツ走行を行う予定だったが、一昨日迄の雨で氷が融けてしまい、走行不能な状態になってしまったとのこと。近くの女神湖にも問い合わせてみたが、やはり走行不能(整備が必要な状態)だということだったので、已む無く群馬サイクルスポーツセンター(@水上)での雪路走行会に急遽変更した次第。群サイはお休みの日だったようだが、親切な係員が我々の為にわざわざ開けてくださったのだった。

先月の女神湖氷上走行の際と同様、オヤヂには氷上/雪上を走行する為の適当なクルマが無い状況に変わりは無かったが、先日偶々友人がPeugeot 206 RCを購入し、運転に慣れたいと言い出したので、ならばと八千穂レイク氷上走行参加の為にスタッドレス・タイヤを買わせて、オヤヂも序でにそのPeugeotに便乗して冬季ドラトレに参加することにしたのだ。Peugeot 206 RCは、Peugeot 206の中では最もスポーツ寄りに振られた特性を持つ車種で、1tそこそこの軽い車重に2L 170馬力の自然吸気エンジンを搭載し前輪を駆動する、”ホット”ハッチ・バックだ。しかも、近頃では絶滅が危惧されるマニュアル・シフト(5速)仕様、オマケに左ハンドル車なので、サーキットを含めたスポーツ走行にはうってつけのクルマなのだ。

群サイ参加者は、主催のM氏(新型Legacy Sedan)、日夜運転精進に余念の無いU氏(BMW E36 325iトミーカイラ仕様)、常にクールな運転スタイルのT氏(ユーノス・[NA]ロードスター)、お嬢さんとご一緒に参加の”ジャイアン”T氏(Audi S4 [B8])、ジャイアンT氏のお友達(ピッカピカのMercedes-Benz CL-class)、そしてオヤヂと友人(Peugeot 206 RC)。インストラクタは、いつものS師匠が快く引き受けてくださった。同じくいつものI選手は、仕事で北海道士別付近に長期幽閉されているということで、残念ながら同行して戴けなかった。

当地の路面コンディションは、ところどころ舗装路が剥き出しになっていて、全て雪や氷に覆われている訳では無い上に、乗用車が2台並ぶ/擦れ違うのはほぼ不可能な程度の道幅にしか除雪がなされておらず、左右には乗用車のドア中程迄の高さに積雪があり、しかもそれが融け掛けた後に凍っている為、”シャーベットの壁”状態:要するに、左右の壁に車が衝突したり擦れたりした場合には、車体はダメージを負わずには済まないよ、という状態だったのである。Sインストラクタも開口一番、「皆さん気をつけて走ってくださいね…。」と注意を喚起なさった程だ。因みに、この群サイの走行コースは、Hot Version等のビデオ(DVD)で土屋圭一選手らが「峠」と称して爆走するシーンの撮影に使われる場所である。

そんな”危険”なコースもナンのその、FRのBMW 325iで豪快にドリフト走行をしまくっていたU氏は凄い! お陰で、1日の走行の終わりには、フロントバンパーが大幅な改造状態になっていたが、あれだけクルマを振り回せば、さぞかし愉しかったに相違ない。それと、”ジャイアン”T氏は、ドイツ本国Audi AG主催のADE(Audi Driving Experience)@Lapland PROに参加・帰国なさったばかりとあって、先月の女神湖でお会いした時よりも更に一段と腕に磨きが掛かっており、超高性能四輪駆動(quattro)のAudi S4を手足のように自在に操っていらっしゃり、文字通り向うところ敵無し状態だった。

一方、オヤヂはというと、初めて乗るPeugeot 206 RCの運転にも直ぐに慣れ、206 RCがFFとしては最大限にハンドリングが良い部類のクルマであるということを、改めて確認できた。適切な荷重移動とスロットルワーク(主として速度のコントロール)を怠らなければ、アイスバーンでもほぼニュートラルに近い弱アンダーステアで曲がれるのには特に感心したし、ESP (electronic stability control)の出来も秀逸だ。オヤヂは、低摩擦係数(μ)路でFF車に乗るのは事実上2度目(1度目は昨年の女神湖氷上ADEで、Audi A1に乗った)だが、最新型の高性能FF車と比べても全く遜色無い。ESPはややお節介過ぎる傾向があるようには思ったが、運転手が荷重移動にあまり気を遣わなくとも、勝手にコーナー内側前輪に「適切な力で」ブレーキを掛けて曲がり易くしてくれるところは、セオリー通りとは言え流石。確実に安全走行可能域(許容範囲)を広げてくれる補助機構であるのは間違いない。けれども、コーナー立ち上がりでも、駆動輪が空転するとブレーキを掛けるのかエンジン出力を搾るのか(その両方か)判らないが、ESPオンの侭だと失速してしまう(加速出来ない)のは、やはり煩わしい。勿論これは、quattro装備のAudiでもESPが介入すると同じことなので、仕方ないのだが、最終的な結論としては、ESPを切って走った方が”速い”。言うまでもなく、ESPを切った4WDのクルマの方がもっと速い(“ジャイアン”T氏のAudi S4にはどれだけ追い立てられたことか!)、後輪を駆動させられる機構のクルマのようにパワーオーバーステアに持ち込めないFF車は、コーナリング前半はひたすら我慢が必要だというのを再確認できたのも、良い体験だった。3月末に、ドイツ本国Audi AG主催のADE on ice PRO in Swedenに参加するのが楽しみである!

ドラトレに参加するのは初めてという友人は、Sインストラクタから、ステアリング/ブレーキ/アクセルなどの操作の仕方を細かく教わり、しかも低μ路では通常よりも更に繊細なコントロールが要求される、という意味を身をもって体験できたので、非常に有意義だったと喜んでいた。

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