オヤヂにとっては初走行のコースだったので、どうなることかと心配だったが、チュータとして参加してくださったプロのレーシング・ドライバである井尻 薫 選手の丁寧な指導のお陰で、すぐに不安無く走れるようになった。そうは言っても、当然ながらずっと走りっぱなしだった訳ではなく、ちょっと走ると、タイヤの空気圧調整とか、ダンパーの減衰率調整とか、走り方に関するディスカッションの時間とか、昼食の時間とか、とにかく長目の休憩を取りまくったのだが、それでもRoadsterとＺは、１台当たり、午前も午後もそれぞれ60ラップ以上ずつを走った。チュータの見本走行や同乗走行の周回を除いても、オヤヂ自身、合計100ラップ程度を走り切った。

それだけ走ると、どうやって走ったらいいのかというイメージは、頭の中にちゃんと出来てくる。しかし、そのイメージ通りの理想の走りができるようになるかというと、ただのド素人のオヤヂが、一朝一夕に上手に走れるようになる程、スポーツドライビングの世界は甘くない。１周のうち、必ず何処かで（しかも殆どは、1箇所だけではなく2箇所以上で）失敗してしまうので、ラップタイムは最後までバラバラだった。おまけに、そろそろ走り収めかな、という頃に渾身のアタックをしようと目論んでいたら、ホームストレート手前のミニシケインで姿勢を乱し、その儘スピン！ 危うくホームストレート上のピットレーンのコンクリート壁に激突しそうになってしまった。何とか激突は回避してコース上で真横を向いて止まったものの、少し後ろを友人のＺが走っていたので、彼が突っ込んでくる可能性もあった為、ピットから見ていた井尻選手は、心臓が口から飛び出しそうになったことだろうと思う（大反省）。オヤヂのタイムは、コースに慣れてからも殆どが1分12秒台から13秒台だったが、１回だけまぐれで1’10″740が出たので、何とか夢よもう一度、と熱くなり過ぎたのがいけなかった。

オヤヂのNCEC Roadsterのブレーキの面倒を見てくれたショップ（Brightning）の嶋崎さんが、Porsche 911 (996) GT3で遊びに来てくれたのだが、運転が上手な嶋崎さんのPorscheは超速くて、コンスタントに1分05秒台で走っていた。ちょっとだけオヤヂのNCEC Roadsterにも乗って貰ったが、僅か2周しただけで、井尻選手とほぼ同タイムの1’10″488（Ｉ選手は1’10″485）を出してしまったのには恐れ入った。その嶋崎さんが、ポータブルのデータロガーを貸してくださったので、井尻選手とオヤヂのそれぞれの走りで、データを比べてみることができたのが、とても勉強になった。加速度（減速度）、車速、アクセル開度、車輪（4輪それぞれ）のロック（空転）度合い、etc. を見られたのだが、特に、Ｉ選手に比べてオヤヂのブレーキング開始が遅くて強過ぎ（減速度合いが大き過ぎ）、結果としてボトムスピードが遅くなるコーナーが何箇所かあった為、それらのコーナーでのボトムスピードを上げることを重点課題として練習することができたのは、本当にラッキーだったし、随分と勉強になったと思う。最近、色々と無駄遣いが多く、貧乏に益々拍車が掛かっているオヤヂであるが、データロガーは是非とも欲しいアイテムとなってしまった。

朝から夕方までみっちり走り込んだ後に、更に遠距離ドライブをして帰宅するのも少々しんどかったので、昨晩はサーキット近くの岳温泉の松渓苑という宿に泊まった。３人一部屋に泊まったのだが、なかなか広くて快適な部屋だったし、男ばかり３人の食事／宴会も、美味しい料理とお酒で結構盛り上がり、楽しかった。但し、オヤヂは温泉（お風呂）が嫌いなので、温泉そのものを友人達程に楽しむことはできなかったかもしれない。

今朝は、朝風呂後に朝食後を摂り、五色沼経由で喜多方に寄って、昼食にラーメンを食べてから、帰宅した。途中のワインディング・ロードのツーリングは楽しかったし、紅葉した山の木々は凄く綺麗で、観光客が大勢詰め掛けていたのが、印象的だった。喜多方ラーメンも、美味しかったなぁ！